ゴルフ中に充電も可能!太陽があればどこまでも走れる新型プリウスPHEV【吉田由美のアイドリングトーク】

  • URLをコピーしました!
新型プリウスPHEVと著者の吉田由美さん

最近では高速道路のサービスエリアだけでなく、商業施設やゴルフ場などにも充電スタンドが設置されるなど、EV(電気自動車)へのニーズは確実に高くなっています。今回は、トヨタが発表したプラグインハイブリッド新型「プリウスPHEV」についてレポートしたいと思います。

INDEX

世界のセレブがこぞって購入した初代プリウスを超える新型の衝撃

中日クラウンズで優勝した岩田寛プロへ贈られた副賞の新型クラウン 写真:JGTO images

 トヨタといえば、世界で活躍する松山英樹プロがレクサスと所属契約をしていることのほか、先日行われた国内男子ツアーの『中日クラウンズ』で、優勝した岩田寛プロへの副賞として新型クラウンが贈られるなど、ゴルフとも密接な関係があります。

 そんなトヨタから、世界初の量産ハイブリッドカーとして、1997年に「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーと共に華々しくデビューしたのが「プリウス」でした。

 「ハイブリッド」とは、エンジンとモーターのいいとこ取りで、エンジンをモーターがアシストし、初代プリウスの燃費は30㎞/ℓ越え。抜群の燃費性能は群を抜いていましたが、燃費がいいということは、つまり環境にもお財布にも優しいということ。

 当時は、環境問題に取り組む俳優のレオナルド・ディカプリオがレッドカーペットの時にプリウスで登場し、目ざといセレブたちがこぞってプリウスを購入したことも相まって注目を集め、世界的大ヒットになりました。

 そのプリウスの3代目モデルに追加する形で誕生した「プリウス」のプラグインハイブリッド「プリウスPHV」。当時は「PHEV」ではなく「PHV」という表記でしたが、2代目から間に「E」を加えて「PHEV」に。 

 ちなみにプラグインハイブリッドとは、従来のハイブリッドに、コンセントから充電する機能が付いてバッテリーに充電することができるため、バッテリーの電力が無くなるまでは電気自動車のようにモーターで走行が可能。つまり通常のハイブリッド車よりEV(電気自動車)に近いものとなっています。

 また、バッテリーの電力を使い切っても、通常のハイブリッド車と同様、ガソリンを使用して走行を続けることが可能なので、航続距離もガソリンエンジン+充電した電気の分の航続距離が加わるので、ガソリン満タン&フル充電時の航続可能距離が長いのが特徴です。

太陽光があれば走行可能!ゴルフのプレー時間が充電タイムに

スタイリッシュなデザインに大変身した新型「プリウスPHEV」

 新型「プリウスPHEV」はPHVとして3代目。「プリウス」のフルモデルチェンジに伴い発売されました。今回の一番のポイントは、なんと言ってもエクステリアデザインです。

 「見るからにプリウス」という空力を考慮したデザインは、スタイリッシュに大変身。大変革を遂げた新型クラウン同様、ほかの車名にした方がいいのでは?というほど大きく様変わりしています。

 2リッターのプラグインハイブリッドシステムも大きく進化し、BEV走行距離は87㎞。日常生活においてはほとんどEVモードで走行が可能。たとえHVモードに切り替わってもパワフルでありつつ低燃費のドライブを約束し、燃費は26㎞/L(WLTCモード)。

 また、アクセルやブレーキの踏みかえ頻度を少なくする効果が期待できる「リジェネレーションブースト」(回生ブレーキ)は回生ブレーキによる減速度を3段階で変更可能で、ブレーキを踏む頻度が増え、疲労低減に効果。

 また、ルーフにメーカーオプションで搭載する「ソーラー充電システム」は、先代も設定がありましたが駆動には使われず、車内のエアコン等の電装系に使用されていました。

ルーフにはメーカーオプションで「ソーラー充電システム」を搭載可能

 しかし、新型では、駐車中に太陽光をEV走行用エネルギーに変えるシステムへ進化。充電スタンドが無くても太陽光があれば走行可能なシステムで、このソーラー発電だけで年間約1200㎞走行分の電気を確保できるそうです。(気象条件や駐車状態で変わります)

 もちろん新型プリウスPHEVを使っての外部給電も可能で、こちらも性能アップ!

 バッテリーに電気がある場合には「 EV給電モード」で、停電や災害時にバッテリー残量が設定を下回ると、自動的にエンジンがかかって給電を続けるので、ガソリンがあれば走行のみならず給電も可能となっています。

 最近はゴルフ場にも充電スタンドを設置する動きが進んでいますが、それでも2台、3台分というのが実情です。そこがゴルファーにとっても悩みのタネでしたが、それも今回のプリウスなら解消。プレーしている時間が、ソーラー発電で嬉しい充電タイムとなります。

ラゲッジスペースは345ℓでゴルフバック3個はいけそう

 ラゲッジスペースは、PHEVモデルは345ℓとなり、ハイブリッドモデルに比べるとやや小ぶりに。後席シートが6:4の分割可倒式となっているので、シートの片側を倒せば、3名乗車+ゴルフバック3個はいけそうです。

トヨタ初採用の先進安全装備「あおり防止機能」

 また、新型プリウスには、ハイブリッド&PHEV共に運転した時の安定感や安心感を高める第2世代のTNGAプラットフォームを国内初採用しています。

 世界初搭載の機能もいくつか搭載され、トヨタのデータセンターと車両が連携し、気象情報から車内の湿度をコントロールし、暖房エネルギーの低減に貢献。

 また、トヨタ初採用の先進安全装備も多数ありますが、面白いのはあおり防止機能です。

 後方車両が非常に接近した場合、車内のディスプレイ表示と音声通知で警察かヘルプネットに接続を提案。適切な対応を促してくれるそう。メーカーオプションのドライブレコーダーを装着している場合は、同時に動画記録も行ってくれるそうです。

 コースの行き帰りをいかに快適に過ごせるかは、ゴルファーにとって大切な部分です。今回の新型プリウスは、経済面はもちろんのこと、車内の快適性や安全性、走行性など全てにおいてゴルファーにメリットしかもたらさないポテンシャルを持った車といえそうです。

文/吉田由美(カーライフ・エッセイスト)

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

LET’S SHARE
  • URLをコピーしました!
INDEX