◆国内男子プロツアー<ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント 5月19日~5月22日 取手国際ゴルフ倶楽部 東コース (茨城県) 6804ヤード・パー70>
国内男子プロゴルフ「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」の最終日が行われ、今平周吾が22アンダーで並んだ近藤智弘と大槻智春との3人プレーオフを制し、2週連続逆転優勝を飾った。今平はこれでツアー通算7勝目となった。
通算7勝目を賭けた一騎打ちは今平に軍配
ともにツアー通算6勝。だが6勝目を挙げたのは今平周吾が先週で、近藤智弘は8年前。最終日も72ホールを終えた流れで、ほとんど待つことなくプレーオフへ突入した今平に対し、59を出してプレーオフに残った近藤は、スコア順の早いスタートだったため約1時間半も待たされていた。その微妙な立ち位置の差が、一騎打ちとなった2ホール目のグリーン上で、両者を明と暗に分ける。
左のラフからピン左5mに乗せた今平が先にアドレスに入る。「ほとんどまっすぐ」と読んだ今平は、自信をもって強めに打つ。ボールはジャストタッチでカップに吸い込まれた。一方の近藤。入れなければ負けという3m半のパットは、カップの右を無情にもすり抜ける。
「大槻選手も近藤選手もうまい選手。難しいプレーオフ。長くなるな」と今平が読んだ3人プレーオフは、大槻が1ホール目で脱落し、予想外にも2ホール目であっさりと勝負がついた。
コロナ禍を乗り越え、ようやく本来の姿で開催
この大会、第1回大会からコロナ禍に見舞われ、開催に苦労した。この日の表彰式でゴルフパートナーの石田純哉社長は、「日本で初めてのプロアマ形式の試合は、3年前、コロナになる前に企画しました。残念ながらコロナ禍で1回目はアマチュアが参加できず、2回目は観客を入れることが出来ず、アマチュアを応援する皆様も来ることが出来ませんでした。3回目にしてやっと、本来の形でプロアマ戦を開催することが出来、皆様のおかげで感謝しています」と語り、さらにこう続けた。「今回、270人のアマチュアがプロと一緒に回らせていただきました。その後ろに、2500人の予選を通過できなかったアマチュアゴルファーがいます。この方々は、男子プロの応援団です。各地にいて、インターネットの中継を観ながら、この試合がどれだけ素晴らしいかを、話してくれているんじゃないかなと思います。アマチュアで優勝した平野さんのパープレーも素晴らしいスコアですが、プロの22アンダーは、プロならではの数字だと思います」。
アマチュアが、プロゴルフの世界を身近に感じられるのがこの大会。アマチュア部門で優勝の平野さんも、「素晴らしいトッププロの技を間近で見て、モチベーションも上がりました」と満足げ。こうした経験を多くのアマチュアゴルファーがすることで、ゴルフのすそ野を広げる活動にもいい影響を与えるはず。
また1年を通してツアーを見れば、毎週同じようなトーナメントばかりでも魅力が薄れる。そういう意味でも、こういうビッグスコアが出るトーナメントが1試合くらいはあってもいいだろう。