マシュー・フィッツパトリックが米ツアー初制覇を全米オープンで達成!

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全米オープンを制したマシュー・フィッツパトリック 写真:Getty Images

◆海外男子プロツアー<全米オープンゴルフ選手権 6月16日~6月19日 ザ・カントリークラブ(米マサチューセッツ州) 7264ヤード・パー70>

第122回全米オープンゴルフ選手権の最終日は、首位タイでスタートしたマシュー・フィッツパトリック(イングランド)がスコアを2つ伸ばし、通算6アンダーで米ツアー初Vをビッグタイトルで飾った。2位には1打差でウィル・ザラトリスとスコッティ・シェフラー(ともに米国)が入った。日本勢は、松山英樹がベストスコアの65をマークし、3打差の単独4位に食い込んだ。

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18番の試練乗り越え、ベテランキャディが流したうれし涙

 ザ・カントリークラブで行われた過去3度の全米オープンはすべてプレーオフ。今年も最後の最後まで優勝の行方は混とんとしていた。

 1組前のシェフラーが、5アンダーで上がってクラブハウスリーダーに。1ストロークリードの6アンダーで、18番のティーイングエリアに立ったフィッツパトリックのティーショットは、入れてはいけない左サイドのバンカーに飛び込む。1打差で追うザラトリスは、フェアウエー中央のベストポジション。ますますプレーオフの予感が高まった。

 だが残り159ヤード、センターにラフが茂るアイランドのあるバンカーから、8番アイアンの第2打が、見事にグリーンをとらえる。奥からのパットを確実に2つで収めたフィッツパトリックに対し、ザラトリスのパットはカップをのぞきながら抜けていった。

 この瞬間、54歳のキャディー、ビリー・フォスターはキャップのひさしをグイっと下げて顔を隠し、うれし泣きにむせんだ。セベ・バレステロスらのバッグを担いだ40年近いキャディー生活の末に、ようやくたどり着いたメジャー初タイトル。親子ほどに年が違うフィッツパトリックが笑顔で肩を抱き、労をねぎらった。

うれし涙を流したビリー・フォスター(左)の肩を肩を抱くフィッツパトリック 写真:Getty Images

全米アマと全米オープンを同じコースで制したのは、帝王以来の快挙

 フィツパトリックは2013年の全米アマを、このザ・カントリークラブで連覇。その時に宿泊した家で今回も過ごし、優勝へとつなげた。ロープの外で一喜一憂していたホストファミリーの面々も、優勝が決まった最終ホールでフィッツパトリックに駆け寄り、歓喜のハグで祝福した。

 同じコースで全米アマと全米オープンを制したのは、ペブルビーチGLで1972年の全米オープンを制した時の帝王ジャック・ニクラウス以来2人目の偉業となった。

 「ここで勝ちたいと、ずっと夢見てきた。とにかく辛抱強さだけは忘れないようにということだけを思い、それを4日間貫いてきた。偉大なるニクラウスの記録を受け継ぐことが出来たのは、とても光栄なこと」と、フィッツパトリックも自らの快挙を素直に喜んだ。

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