以前はゴルフといえばお金持ちのスポーツのイメージがありました。今でも格式の高いゴルフ場の駐車場に、高級車がずらりと並んでいるのをよく目にしますが、高級車のオーナーたちが、実は豪華なクルーザーにも高い興味を示すというのはマーケティングの世界では常識だそうです。タイガー・ウッズが2004年に購入して注目を集めた超豪華クルーザー「プライバシー号」など、PGAツアーの選手にとっても、プライベートで豪華クルーザーを所有するのはステイタスの1つらしいですね。今回は、高級車とボートの意外にも良好な関係についてレポートします。
ボートショーで超高級車が売れまくる!
毎年、パシフィコ横浜で「JAPAN INTERNATIONAL BOAT SHOW」が開催されますが、今年は先月の23日から4日間、パシフィコ横浜と横浜ベイサイドマリーナの2つの会場で行われました。そこで、私も選考委員を務める「日本ボート・オブ・ザ・イヤー2022」の表彰式が行われました。
今回、「日本ボート・オブ・ザ・イヤー2022」のグランプリに選ばれたのは、イタリアのデザイン界の重鎮ピニン・ファリーナと共同で作られた「PRICESS X95」(プリンセスX95 )。
全長95フィート(29.11m)もある、約20億円の大型の豪華クルーザーは、さすがにパシフィコ横浜には展示できず、横浜ベイサイドマリーナに海上係留で展示されていたので、そちらの会場へも行ってきました。
ボートショー会場には、最新の手軽に購入できる小さなゴムボートから手作りの木製ボート、実用的なフィッシングボートもあれば、数十億円もする豪華クルーザーなどが展示&販売されていますが、毎年気になるのは「ライフスタイルアベニュー」。ここは超高級車が並ぶエリアです。
今年はポルシェ、ベントレー、ランボルギーニ、アストンマーティン、ロールスロイス、マセラティ、フェラーリ、ロータス、マクラーレンの9ブランドの最新モデル12台を展示していました。
ちなみにこちらの展示車両はインポーターというより、みなとみらい周辺のディーラーが出展し、同時に販売も行います。実はこのボートショー、展示している車両が結構売れるのです。
ボートが高額過ぎて高級車が安く感じてしまうマジック!
なぜなら、船の価格はほとんどが4桁万円。中には数億円、数十億円のクルーザーもあり、それを見てから車を見ると、お買い得に感じられてしまうというボートショーマジック!数年前、マクラーレンはこのモーターショー会場で5台のマクラーレンを販売したそうです。
今年も初日の夕方にロータスで話を伺うと、すでに1台を販売。3日後に再び確認したところ、期間中に3~4台販売したそうです。ちなみに「ロータス」は、「エミーラ」という去年5月にワールドプレミアを行い、同年10月に日本でもお披露目されたスポーツカーを展示。
確かにほかのブランドと比較するとスポーツカーで1386万円~という価格は、ほかと比べればリーズナブルに感じられるのかも。ちなみにラゲッジは2か所あり、1か所はシートの後ろ側。リアのラゲッジは残念ながらボストンバッグ程度しか入りませんが。
今回の展示車両の中で、最もラゲッジが広いのが「ロールスロイス・ファントム エクステンデットホイールベース」。
こちらはボディサイズも全長5990㎜×全幅2020㎜×全高1645㎜と巨大ですが、ラゲッジ容量もたっぷり。と言いつつ残念ながらラゲッジ容量の数値はわかりませんが、ゴルフバッグ5つは入るそうです(笑)。とはいえ、車は4人乗りですが。
ちなみにお値段も6670万円+αと桁外れ。でも…数十億円の船を購入する人にとっては安い(?)買い物…なのかも。すごい世界です。そして、こんな車でゴルフに行ったら、往復のドライブは超快適。なぜならこのファントムには、「魔法の絨毯」と呼ばれるセルフレベリング・エアサスペンションが付いていますから!
文/吉田由美(カーライフ・エッセイスト)