粋なゴルファーに似合う「アバルト500e」に会いにイタリアへ!【吉田由美のアイドリングトーク】

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イタリア・トリノにて筆者とアバルト500e

ゴルフをお洒落に楽しみたいゴルファーたちにおススメな車を紹介する「吉田由美のアイドリングトーク」。コロナ禍が落ち着いてきたからか、近頃、海外試乗会が続いています。今回は、粋でお洒落な伊達男の国・イタリアで試乗してきた「アバルト500e」についてリポートしたいと思います。

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伊達男、伊達女に似合う車「アバルト500e」

フィアット初の電気自動車(BEV)「フィアット500e」

 今回は久しぶりのイタリア。短い滞在ですが、せっかくだから楽しまなきゃ!というわけで、試乗の前にアバルトを傘下に収めるステランティスグループのルーツを探るべく、フィアット本社のミュージアムやリノベーションして商業施設になった元フィアット本社工場と、その屋上にある名物テストコース跡、さらにその施設内にあるフィアットの創業家が持つアートを展示するミュージアムを見学しました。

 そして、フィアット初の電気自動車(BEV)「フィアット500e」をベースにする日本未導入の「フィアット500e RED」に試乗。これは世界的なパンデミック対策のために設立したチャリティ団体「Red」とのコラボレーションで作られたもので、設立者はボビーシュライバーとロックバンド「U2」のボノです。

「フィアット500e RED」は日本導入に期待!

 ボディカラーの赤いボディは専用カラーの「Red by」。インテリアも独特で、運転席だけ赤のシート。他は黒。パンデミック対応して車内のエアフィルターは高性能で内装は抗菌処理を施しているのが特徴です。

 短い時間でしたが、トリノの有名な広場へ行き、つかの間のトリノドライブを堪能しました。

BEVなのにエクゾースト音!五感で感じるドライビング

ずらりと並んだ「アバルト500e」

 そして翌日、今回の旅のメインイベントである「フィアット500e」をベースにしたアバルト版「アバルト500e」に試乗。

 アバルト(ABARTH)とは、フィアットをベースにハイスペックでスポーティに仕立てるチューニングメーカーのこと。現在はステランティス傘下のブランドで、創業者であるカルロ・アバルトの誕生月の星座であるサソリのエンブレムが目印です。

フロント中央にかがやく専用エンブレム

 「アバルト500e」には、「アバルト500e」と「アバルト500e ツーリズモ」の2グレードあり、今回の試乗車はすべてトップグレードの「アバルト500eツーリズモ」で、パフォーマンスとスタイル、そしてオリジナルのサウンドに「サソリの毒」が加わります。

「チコちゃん目」のヘッドライトも目ヂカラがアップ

 エクステリアはスポーティに。「チコちゃん目」のヘッドライトは、上部分がアイラインを入れたかのような黒になり、より目ヂカラがアップ。フロントグリルには「ABARTH」のロゴ。ダイヤモンドカットチタニウムグレー仕上げの18インチの専用アルミホイールが、足元を引き締めます。

 インテリアにはアルカンターラ(人工皮革スエード)が多用され、ステアリングやダッシュボード、そしてシートにも採用されています。シートはヘッドレスト一体型でアシッドグリーンのスコーピオンのエンボス加工となっています。

 そしてパフォーマンス向上のため、モーターも強化され、最大出力は155hp、最大トルクは24kgm。バッテリーは42kW。急速充電は出力85kW。

 ドライブモードは、「ツーリズモ」「スコーピオン・ストリート」「スコーピオン・トラック」の3つで、ネーミングがユニーク。ツーリズモとスコーピオン・ストリートではワンペダルドライブが可能で、格段にブレーキを踏む回数が少なくなり、ドライビングの楽しさと運転の疲労軽減に役立ちます。

 そしてBEVには内燃機関のクルマと違いエクゾースト音が無いため、「アバルト500e」では音の演出「アバルト・サウンド・ジェネレーター」が施されており、なんとアバルト695のエグゾースト音を忠実に再現。やっぱり、五感で感じられなきゃ楽しくないし、アバルトじゃないですよね!

 試乗の場所は元アルファロメオのテストコースで、現在はアルファロメオはもちろん、アバルト、クライスラー、シトロエン、ダッジ、DS、ジープ、ランチア、マセラティ、フィアット、オペル、プジョー、ラム・トラックス、ボクスホールなど14ブランドで構成される「ステランティス」が所有しているバロッコのテストコース。ミラノとトリノのほぼ真ん中ぐらいにあります。

 今回、設定されたコースは、ストレートと適度にハンドリング、そしてちょっと荒れた路面を含めるコースで、加速が気持ちいい「アバルト500e」の中間加速が速いという特性を生かせるコース。そしてそこに「アバルト・サウンド・ジェネレーター」の音とともに走るので疾走感は抜群でした。

 ただ、サーキットではこの音は気持ちがよかったのですが、そのあとの公道試乗の時に住宅街を走った時には若干大きいかな、と。その際は停車してスイッチを解除することをおすすめします(笑)

 ゴルファーにとってのデメリットはラゲッジスペースが狭いことですが、キャディバッグは助手席に乗せることもできますし、事前にコースへ送っておけば問題なし。伊達男、伊達女には、優雅にゴルフを楽しんでもらいたいですよね!

 「アバルト500e」は、日本では今年の秋ごろ発表予定とのこと。でもその前に、今年7月に公開が予定されているトム・クルーズ主演映画『ミッション・インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』にも登場するそう。こちらも楽しみです!

文/吉田由美(カーライフ・エッセイスト)

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