甲子園に届け!岩田寛が母校の野球部に一足早い優勝のニュースをプレゼント

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2015年大会以来2度目の優勝を飾った岩田寛 写真:JGTO images

◆国内男子プロツアー<長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 8月18日~8月21日 ザ・ノースカントリーGC(北海道)7178ヤード・パー72>

長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ最終日が21日に行われ、首位スタートの岩田寛が6バーディ、1ボギーの67をマーク。トータル19アンダーで今季初優勝とツアー通算4勝目を飾った。2位には2打差の17アンダーで大槻智春、3位には16アンダーで金谷拓実が入った。 石川遼は11アンダーの4位タイと今季初のトップ5でフィニッシュした。

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最終組での三つ巴のV争いを制した岩田寛

 ベテランの域に入った岩田が、追いすがる2人に付け入るスキを与えなかった。

 最終日の最終組は単独首位の岩田が41歳、1打差で追う金谷が24歳、4打差3位の大槻が32歳というペアリング。出足の1番では全員がバーディーを奪う好スタートを切り、この時点では混戦の予感も抱かせた。
 
 しかし2番ホール以降、岩田は動じない。前半は好調なショットで3番と6番でバーディーを奪い、まず1打差につけていた東北福祉大学の後輩である金谷を3打差まで突き放す。

 代わって岩田を猛追したのが大槻だった。3、4番ホールでの連続バーディーに続き、7、8番ホールでも立て続けにバーディーを奪い、スタート時にあった岩田との4打差を「2」まで縮めた。
 
 さらに9番ホール(パー5)でも、大槻はウッドでピンそばへの2オンに成功。だが、岩田が先に約4メートルのバーディパットを沈める先制パンチを繰り出す。対する大槻は絶好のイーグルチャンスを逃し、2パットのバーディー。2打差のまま、サンデーバックナインに突入する。

今季初優勝の岩田に祝福のウォーターシャワー 写真:JGTO images

北の大地から、甲子園で決勝を戦う後輩にエール

 13番では大槻がバーディー、岩田がボギーで、ついに1打差まで詰まった。

 しかし続く14番のパー4で大槻が痛恨のミスを犯す。第2打を外してはいけない右のラフへ。3打目のアプローチでは明らかなミスでグリーンに届かない。打ち直しも寄せられず、4オン2パットのダブルボギーで3打差に後退し、岩田をすっかり楽にしてしまった。

 岩田は2打差で迎えた最終ホールのパー5は、アイアンで2オンに成功。ウィニングパットをバーディーで締めくくった。

 翌月曜日には、熱戦が続いている甲子園で、母校の仙台育英が下関国際(山口)との決勝戦を戦う。勝てば東北勢初の快挙となる。「僕の優勝の記事を明日、育英の子たちが見てくれて、優勝してくれることを願っています」と、大一番を戦う後輩たちにエールを送った。

米ツアーの優勝まであと1歩の実績、高い潜在能力

 2014年のWGC-HSBCチャンピオンズで首位に1打差の3位タイに入った岩田は、2015年の今大会で優勝した後、2015-16年の米ツアーに、10月の開幕戦から参戦。2015年の全米プロゴルフ選手権では、2日目にメジャー大会最少ストロークタイの「63」を叩き出してもいる。

 その潜在能力の高さは多くの先輩ゴルファーたちが指摘していたところ。翌2016年のAT&Tペブルビーチ・プロアマでは、最終日最終組を回って4位タイに入っている。

 もともと、この1勝程度で喜んでいていい選手ではない。秋にはZOZO CHAMPIONSHIPも控えているだけに、今大会もその出場権獲得に意欲を燃やしていたともいう。これから本番を迎える後半戦の台風の目になるべきは、岩田だ。

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