◆国内女子プロツアー<住友生命Vitalityレディス東海クラシック 9月16日~9月18日 新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県) 6502ヤード・パー72>
国内女子プロゴルフツアー「第53回住友生命Vitalityレディス東海クラシック」の2日目は、通算11アンダーにスコアを伸ばしたルーキーの尾関彩美悠が首位に立った。1打差の2位で吉田優利、3位には通算9アンダーの山下美夢有がつけている。
一方で、前年優勝の西村優菜は1オーバー53位タイ。全米女子アマ優勝の馬場咲希が4オーバーの74位タイ、前週の日本女子プロ選手権優勝の川﨑春花も通算6オーバーの87位タイで予選落ちする波乱も起きた。
体重は6キロ減、飛距離も20ヤードも落ちていた
注目の初日は4オーバーの91位と出遅れた馬場咲希。予選落ちが懸念される中、13番のパー4、15番のパー5とボギーが先行。一時は6オーバーまで後退し、予選落ちは決定的な状況へと追い込まれていった。
全米女子アマで優勝した時とは、明らかに違う馬場の姿。それは6キロも減ってしまった体重にも、「通常の45、6から、ちょっと言えないぐらい」にまで減ってしまったヘッドスピードにも表れ、ドライバーの飛距離も20ヤード減という厳しい状況で戦わざるを得なかった。
全米女子オープンで予選通過、全米女子アマで優勝と日米を往復した後、さらに世界アマでフランスへ。
環境の変化や強行日程など、心身ともに大きな負担がかかっていたことが、体重や飛距離にもはっきり出ているということだろう。
最後の9ホールでようやく本領
「フェアウエーキープをなかなかすることができなくて、ラフからのショットもあまり良くないショットが続いてしまって、パターもところどころ外す」という初日に続き、「あんまり変わらない感じで、ショットも悔しいのが多かった」2日目の前半。
だが5番のパー5では、58度のウェッジで左1.5メートルにつけてバーディー。さらに8番でも、同じウェッジで手前2メートルのバーディーチャンスにつけて1パット。
後半のアウトを振り返り、「2つ戻せたのはすごく良かった」と前向きな言葉も飛び出したのは、「振り切ることをメインに考えながら途中で振れなくなった」自分を見つめ、「振り切ろう」と決断した結果の2アンダーだったからだ。
2週後にやってくる日本女子オープンに向けて
次の試合は9月29日に開幕するメジャーの日本女子オープン(千葉・紫CCすみれC)。
課題は山積みながら、まずは疲れを取り、体調を戻すことが最初のステップとなる。休養と調整に充てる時間は11日間しかないが、17歳という若さは明るい材料。しっかり休養して、体の切れ、ヘッドスピードが上がれば、本来の飛距離も戻ってくる。
「日本女子オープンはすごく距離が長いっていうのを見たので、少しでも飛距離を戻して、ショットの精度が良くなかったのでそこはしっかり修正して、女子オープンに出場したい」と話した馬場。
やるべきことははっきりしている。今回の苦い経験も、馬場にとっては、必ずやプラス効果をもたらすはずだ。