劇的イーグルで決着!大槻智春が石川遼をプレーオフ1ホール目で下す

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キャビンアテンダントに囲まれ笑顔の大槻智春 写真:JGTO images

◆国内男子プロツアー<ANAオープンゴルフトーナメント 9月15日~9月18日 札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)7063ヤード・パー72>

男子プロゴルフのANAオープンは18日、北海道・札幌GC輪厚コースで最終日が行われた。試合は通算19アンダーで並んだ大槻智春と石川遼によるプレーオフへ。1ホール目の18番パー4で、大槻が第2打を直接叩き込むイーグル。石川のバーディーパットを待たずして、3年ぶりのツアー2勝目を飾った。
初日から首位を走った池田勇太は最終18番でのボギーが響き、1打差の3位に終わった。

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石川遼とのプレーオフは18番のフェアウエーで決着

 ド派手な、幕切れだった。

 プレーオフの1ホール目、410ヤードのパー4。一騎打ちの相手である石川のボールは手前3メートル、絶好のバーディーチャンスについている。

 フロントエッジまで108ヤード、ピンまで128ヤード。どんより曇った輪厚の空に舞い上がったボールが、ピンを飛び越えてからランディング。奥から強烈なバックスピンでボールが戻り、ピンの真芯に当たると、そのまま垂直にカップへと吸い込まれた。

 18番を取り巻く大ギャラリーから、割れんばかりの大歓声。フェアウエーでケリが着く劇的な幕切れに、石川もサバサバとした表情で右手を差し出して握手。肩を抱き寄せ祝福した。

イーグル男の本領発揮

劇的なイーグルを決め、石川遼に祝福される大槻智春 写真:JGTO images

 その後も拍手が鳴りやまない。セカンド地点から歩きながらキャディーと喜びを分かち合い、笑顔でグリーンに上がった大槻は、ゆっくりとした足取りでカップに歩み寄る。右手の中指と薬指にボールを挟むと、喜びをかみしめながら、ゆっくりと拾い上げた。

 プロ12年目の32歳。もともとイーグルには縁が深い。

 昨シーズンはイーグル率(1イーグルを獲得するために要するラウンド数)で5.05を記録。見事1位に輝いている。今年の麻生飯塚チャレンジドゴルフトーナメント初日にも、ホールインワンを含む3イーグルを記録。1ラウンド3イーグルはツアー史上7人目の快挙で、ホールインワンを含んだ3イーグルは史上初だった。

シルバーコレクターの名は返上

 その一方で優勝となると、2019年の関西オープンでツアー初優勝を飾ってから、惜しいところで逃し続けていた。

 昨シーズンはこのANAを含め2位が4試合。今年のゴルフパートナー PRO-AM トーナメントでもプレーオフで敗れるなど2位が3回と、シルバーコレクターのイメージもついてしまっていた。

 今大会でも、首位を行くのは通算22勝の池田勇太で、最終日に7アンダーの猛チャージでまくり上げてきたのが通算17勝の石川遼。石川が一時は単独首位にも立つ状況も生まれ、V争いは三つ巴の争いの様相を呈した。

 5打差の3位タイから出た大槻の優勝が容易でない状況であるのは明らかではあったが、ゴルフの内容は完ぺきに近かった。アウトで3バーディーを奪い、池田との差を3打差に詰めて折り返し、インでも11番でバーディーを奪うと、13、14番と連続バーディー。通算19アンダーでホールアウトし、石川とのプレーオフに持ち込む。

 プレーオフの1ホール目。ユーティリティーの3番でフェアウエーをキープした石川に対し、大槻は迷わずドライバーで石川を20ヤード以上アウトドライブ。フェアウエーの左サイドから劇的なカップインイーグルへとつなげた。

 3年ぶりに有観客で開催された第48回大会は、歴史に残る劇的な決着。生で見ることができたギャラリーにも、大満足の幕切れとなった。

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