ゴルフは安全なスポーツだと思われがちですが、ちょっとした油断で命を落としかねない事故につながります。改めて、ゴルフコースに潜んでいる危険について把握しておきましょう。
カートだから安全じゃない!注意点は自動車の運転と全く同じ
プレーを楽にしてくれるはずの電動カートが、命を奪うことになったり、重篤なケガにつながってしまうこともあります。
電磁誘導式のゴルフカート(リモコンが使えるもの)は、安全な速度に設定されていますが、自走式のカートはスピードが出やすいので注意が必要です。
人にぶつかったり、ひいたりしないのはもちろんのことですが、乗っている人が振り落とされるようなスピードを出せば、危険に決まっています。地形的に坂の多い日本のゴルフ場では、下り坂でスピードが出過ぎてコーナーを曲がり切れなかったり、雨でぬかるんだ道で滑ったりと、車と同じような事故が起きてしまいます。
カートから手足などを出していると、木などに当たって転落することもあります。
ありえないと思っていると事故は起きる
カートごと転落する事故のニュースも時おり耳にする池などのウォーターハザードには、特に注意が必要です。と、いうのも、ゴルフ場の構造上、いったん落ちたら上がれないようにできていることが多いからです。
水を外に漏らさないために、防水シートを敷いてあったり、底がコンクリートで固められている池は、深さがあまりなくても自力で這い上がるのは困難です。
落ちた人と助けようとした人もおぼれる二次災害にもなりかねませんので、疲れないように仰向けになって浮き、助けを待つのが得策です。
ボールを取りに行って転落し、溺れるケースもあります。ゴルフボールは高価なものですが、まずは身の安全です。
文/小川淳子