◆海外女子プロツアー<ヒルトングランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ 1月19日~22日 レイクノナG&CC(米フロリダ州) 6617ヤード・パー72>
米女子ツアー開幕戦でいきなりツアー7勝目を狙った畑岡奈紗だったが、結果は5位に終わった。最終日、最終組でプレーして逆転にかけた畑岡は、難しい風と、前日とは打って変わってパットに苦しみ、ブルック・M・ヘンダーソン(カナダ)の完全優勝を許してしまった。
最終日は風とグリーンで苦闘した畑岡
前日までとは違う方向から強く吹く風と、惜しいところで入らないパッティング。畑岡はこの2つに悩まされた。
>>畑岡奈紗にエール!メジャー制覇にはいくつもの苦難が待っている!
過去2年間の優勝者のみ29人が集まり、トップアスリートも含めたセレブリティと一緒にプレーするプロアマ形式の華やかな開幕戦。3日目に7バーディーを奪ってヘンダーソンに3打差、通算11アンダーとした畑岡は、初日から首位を突っ走るヘンダーソンと、東京五輪金メダリストのネリー・コルダ(米)と3人の最終組で逆転を狙った。
だが、最初のパー5、2番でヘンダーソン、コルダの2人がバーディーを奪ったのに対し、畑岡はパーしか取れない。ガマンを重ねて迎えた7番で、先にボギーが来てしまう。8番でもバンカーにつかまるピンチを迎えたが、ここは1.5メートルに寄せてパーセーブ。9番パー5では2オンしてバーディーを奪い、スコアを11アンダーに戻して前半を終えた。
「後半、詰めたかったんですけど…」
後半に入ると、ショットは上向きになってきたものの、やはりパットが入らない。1.5メートルの絶好のチャンスにつけた11番パー5でも、わずかにカップの左を抜けてパーに終わった。
前半、1つスコアを伸ばしたヘンダーソンは、後半、パーを重ねていたが、15番をバーディーとして通算16アンダー。畑岡との差は5打に開いた。
残りは3ホール。逆転のチャンスが限りなく少なくなった16番で、畑岡がボギーを叩く。18番も風の中、9番アイアンの第2打がグリーンをオーバーしてボギーフィニッシュ。通算9アンダーでヘンダーソンの完全優勝を目の前で見ながら、5位で大会を終えた。
「後半、ショットが付き始めてから詰めたかったんですけど」と、悔しさをにじませる。
今年からヒルトングランド・バケーションズのアンバサダーとなっているため、優勝への思いはいつも以上に強かった。「初戦で、最終組で回れていい経験ができました。でも優勝できず残念です」
次の試合までは1か月以上ある。調整を重ねて、2戦目以降につなげたい。
笹生優花は6位タイ、古江彩佳は18位タイ
笹生優花は、飛距離のアドバンテージを存分に生かすプレーを見せた。
前日には8番で、残り110ヤードの第2打を52度のウエッジで直接カップインさせるイーグルで、ギャラリーを沸かせたが、この日も2番で見せ場を作った。15メートルの長くて複雑なラインのイーグルパットを鮮やかにカップインさせイーグル奪取。ほかのパー5も3つすべてバーディーとした。ボギーも3つあったが、前日より2つスコアを伸ばして通算8アンダー。6位タイに食い込んだ。
ホールアウト後は、「すごく風が強かったですし、昨日と風向きが違って難しかったです」と言いながら、終始笑顔だった笹生。今後への希望に満ちた開幕戦となった。
また、18位タイからスタートした古江彩佳は、10番からスタートするとパー5の11番でバーディー。だが、14番、17番でボギーを叩いてしまう。後半も、1バーディー、1ボギーで通算1アンダー。18位タイで大会を終えている。
過去2年間の優勝者しか出場権がないため、渋野日向子、ルーキーの勝みなみ、西村優菜の初戦は、約1か月後の2戦目以降となる。