さあ今週は初Vから3週連続の偉業にチャレンジ!岩井千伶が快挙達成

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初Vからの2週連続優勝をあげた岩井千伶 写真:Getty Images

◆国内女子プロツアー<CAT Ladies2022 8月19日~8月21日 大箱根カントリークラブ(神奈川県) 6638ヤード・パー72>

国内女子のCAT Ladies2022最終日が21日に行われ、20歳の新鋭・岩井千怜が先週の軽井沢に続き2週連続優勝を飾った。ツアー史上3人目となる初Vからの2週連続優勝の快挙を、20歳47日で達成した岩井。これは、西田智慧子が1990年に達成した24歳32日を大幅に更新する最年少記録となった。

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微妙な距離のウイニングパットを強気の1発

 入れごろ、外しごろの1.5メートル。外せばプレーオフという誰もが固唾を飲んで見守るシーンで、岩井はアドレスに入ると、あっさりと決めた。

 強心臓と思い切りの良さを証明するウイニングパット。ボールはカップの向こう側に当たってから吸い込まれた。

 実は先週、初優勝時にポロリと外したウィニングパットとほぼ同じ距離だった。

 この時は2位と2ストロークの貯金がありボギーでも優勝できたが、今回は先に上がっていた山下美夢有との差はわずかに「1」。にもかかわらず、「1度経験していることなので、2度目はなんとなく安心感があった」と明かすとともに、「もう迷わず決めたところに打つというのを、自分の中で決めて打ち切りました」とも語った。

 わずか1週間のうちに、もう1段高いステージへと上がっていた。

ドラゴン桜のオープニングテーマの鼻歌も出た!

副賞のミニホイールローダに乗ってポーズ 写真:Getty Images

 トップで迎えた最終日。3番のパー3は、165ヤードを5アイアンで打って3.6メートルにつけて1パット。最初のバーディーのあとはなかなかバーディーが来ない。

 だが、「スタートする前に周りがバーディーをとっても、とりあえず焦らずにチャンスを待とうという気持ちで今日試合に挑んでいた」と岩井。その言葉通り、ペースを崩さずホールを消化していく。

 その岩井を猛烈に追い上げたのが、全英で13位の健闘を演じて帰国したばかりの山下美夢有だった。1番で残り38ヤードのアプローチを58度のウェッジでチップインイーグル。これ以上にないロケットスタートに成功すると、9番、10番で連続バーディー。さらに12番からは3連続バーディーでついに12アンダー。スタート時の6打差を一気に詰めて、岩井に並びかけた。

 だが一方の岩井も、リーダーボードを見なかった先週とは違い、しっかりと優勝争いを俯瞰していた。山下に並ばれたことを、「13番のグリーンで初めて知りました」というが、「毎回同じタイミングで打てた」と振り返る。

 16番では、「鼻歌歌いました。ドラゴン桜のテーマ」と緊張の度合いが高まる上がり3ホールを、鼻歌によって自ら落ち着かせる余裕まであったという。

さあ、北の大地で大記録に挑戦

今週、北の大地で再びこの笑顔が見られるか 写真:Getty Images

 岩井は大詰めの17番で、勝負に出る。

 159ヤードを6番アイアンで打って4.5メートルを1発。再び単独のトーナメントリーダーとなって、大観衆の待つ18番へと向かった。

 2打目をハイブリッドの6番で刻み、3打目は残り109ヤードを50度のウェッジでグリーンを狙った。ピン左の傾斜に戻され10メートルのロングパットを残すことになってしまい、ファーストパットも1.5メートルショート。このピンチで、「左カップギリギリを狙った」パットが決まる。冒頭の場面となるわけだ。

 今週のニトリレディスには、誰も達成していない、初優勝から3週連続優勝の期待がかかる。

 「いいゴルフが出来ているので、来週も調子をキープできるようにしたいと思います」と語る岩井の快挙を、期待せずにはいられない。

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