2023年の国内女子プロゴルフツアーも残り2戦。最終戦は限られた選手しか出場できないため、今日から始まったJLPGAツアー第37戦『大王製紙エリエールレディスオープン』が、来季のシード権争いをしている選手たちにとっては最後のチャンスとなります。試合前のメルセデス・ランキングをもとに、シード権が与えられるランキング50位以内を争う注目選手をおさらいしてみました。
2023年シーズンもあと残り2戦
メルセデス・ランキングとは、JLPGAツアーや海外のメジャー大会での順位をポイントに換算し、年間を通じての総合的な活躍度を表すもので、シーズン終了時に50位以内の選手に翌年のシード権が与えられるとともに、1位の年間最優秀選手には4年間のシード権が与えられます。
残り2試合となったJLPGAツアーの2023年シーズン。最終戦の『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』は、今季の優勝者とメルセデス・ランキング上位選手の合計40人しか出場できない大会のため、出場できない選手たちにとっては、大王製紙エリエールレディスが今季のラストマッチとなります。
そのため、毎年この大会で注目されるのが来季のシード権争い。この試合終了時にメルセデス・ランキングの50位以内に入った選手には、来季のほぼ全ての試合に出場できるシード権が与えられるため、毎年、女子プロたちの悲喜こもごもの光景が見られる大会でもあります。
50位以内を目指す女子プロたちの激戦に注目
大会前の最新ランキングでボーダーラインの50位にいるのが、先週の『伊藤園レディス』で22位タイに入りシード圏内に入ってきた濱田茉優(446.01ポイント)。49位は昨年ブレイクした川崎春花(448.06ポイント)、48位はベテランの笠りつ子(455.31ポイント)と続きます。50位以下の選手たちにとっては、まずこのあたりが1つ目の目標のラインとなります。
ここに続くのが、初のシード入りを目指す51位の宮澤美咲(437.11ポイント)。以下、52位が柏原明日架(410.10ポイント)、53位が小滝水音(402.80ポイント)、54位が脇元華(390.60ポイント)、55位が堀琴音(389.41ポイント)となっていますが、51位から55位の選手には来季の第1回リシャッフルまでの前半戦出場権が与えられるため、50位に届かない選手たちにとっては、ここが2つ目の目標ラインとなります。
例えば、50位以内に入るために最低でも57ポイントが必要な55位の堀琴音は、大王製紙エリエールレディスで単独11位以上が絶対条件ですが、56位の鶴岡果恋(376.08ポイント)とのポイント差も気にしないといけない状況なのです。
55位以下で目に付く選手としては、昨季11年ぶりの優勝で話題になった金田久美子(63位・307.55ポイント)や、ツアー屈指の飛ばし屋である葭葉ルミ(68位・288.84ポイント)、ツアー通算5勝の渡邉彩香(71位・244.80ポイント)などが挙げられます。
ちなみに金田が50位以内に入るには単独2位(180ポイント)以上、55位以内に入るのにも単独6位(82.5ポイント)が最低条件となる非常に厳しい立場です。
シード圏内に入らなければ、“地獄”と称されるほど毎年厳しい戦いとなるQT(予選会)が待っています。並々ならぬ覚悟でラストマッチに挑む選手たちのプレーに注目しましょう。