小祝さくら、菊地絵理香、宮澤美咲の道産子3人が躍動!『ミネベアミツミレディス』ハイライト

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(左から)菊地絵理香、小祝さくら、宮澤美咲 写真:Getty Images

◆国内女子プロツアー<ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ 7月6日~7月9日 真駒内カントリークラブ空沼コース(北海道) /6611ヤード・パー72>

北の大地で地元勢が光るプレーを見せた。今年は4試合あるJLPGAツアーの北海道開催初戦『ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ』は、初日から同じ組で回った小祝さくら、菊地絵理香、宮澤美咲の道産子3人が4日間同じ組でプレー。通算12アンダーの小祝が、北海道初の勝利でツアー9勝目を飾った。先輩の菊地は、穴井詩と並ぶ2位タイ。新鋭の宮澤が5位タイと健闘し、最後まで地元ファンを喜ばせた。

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小祝さくらの優勝のカギは“集中”と“自立”

地元・北海道での初勝利がツアー9勝目となった小祝さくら 写真:Getty Images

 緊張感の中でのいい集中が地元優勝につながった。「やっと地元優勝できて(地元初優勝まで)すごく長く感じましたし、うれしく思います」と、小祝は笑う。

 北海道特有の洋芝ラフを、「こっちに来た時はどうやって打ったらいいんだっけ?となりましたけど、やっていくうちに思い出して(経験が)活きました」と味方につけた。

 「プロ2年目ぐらいからやっていたけど、なかなか集中できないことがあった。でも今日はギャラリーの方からの声援もあって、優勝を意識した中での集中だったのでいつもと違う集中ができました」という独自の方法は、打つ前に心で「集中しないと」と念じることだという。これが上手くいった。

 今大会は、『全米女子オープン』と同週開催。開幕から全米出場を目指していたことを打ち明けるが、かなわなかった。

 5月3日、7月3日のどちらかの時点でロレックスランキング75位以内に入れればメジャーに行けたのだが、どちらも惜しいところで逃した。気持ちを切り替えて臨んだ大会で、今季初優勝を飾った。

 今年に入って東京での生活は1人になった。これを満喫している。

 「すごい楽しいです。自分の動きたいように動けたり、色々ひとりでやっちゃうタイプなので、自分で考えながらやることが勉強にもなりますし、もう年齢も25になったので、自立というか勉強中です」

 次週はシーズン唯一のオープンウイークだが、この日も北海道の実家に帰ることなく東京に戻ると言う。環境も変わり、大人への道を踏み出して手にした最初の勝利。自立も、念願の地元優勝の大きな理由に違いない。

地元優勝ならずも手応えを得た菊地絵理香

最後まで大会を盛り上げた菊地絵理香 写真:Getty Images

 地元開催、所属先がスポンサーというダブルの重圧を乗り越え、菊地絵理香はホステスプロとして最後まで大会を盛り上げた。

 北海道苫小牧市出身。12日には35歳の誕生日を迎える。北海道出身の3人組の中では、一番の年長者だ。

 ツアー5勝を飾っており、『日本女子オープン』での優勝争いの経験もある実力者だが北海道では未勝利。昨年8月に所属契約をしたミネベアミツミが今年から特別協賛となり、その名を冠した大会で勝利を目指した。

 結果的には、優勝した小祝に3打及ばず、2位タイに終わったが、手応えは十分。体のあちこちに痛みを抱えているが、今週は特に背中が気になった。

 「みんな痛いので言い訳にはしません。気合でなんとかやって、後半は巻き返します」と充実した1週間を終えた。

宮澤美咲は地元でベストフィニッシュ!尾関彩美悠も不振脱出へ

20歳の宮澤美咲は自己ベストの5位タイに笑顔 写真:Getty Images

 地元で最高のプレーを見せたのが北海道千歳市出身の20歳、宮澤美咲だ。

 プロ2年目の今年は、昨年のステップアップツアー賞金ランキング2位の資格で前半戦の出場権を獲得し、第1回リランキングでも25位で出場を続けている。ただ、現実は厳しく、ここまで18試合に出場して、予選落ちが6試合。トップ10入りはないままで今大会を迎えた。

 だが、ツアー8勝の小祝、5勝の菊地と、実績のある地元の先輩と予選ラウンドから同じ組でいいプレーを披露。成績順の組み合わせとなる決勝ラウンド2日間も、同じ最終組でプレーした。最終日はバーディーなしの3ボギーと崩れてしまったが、それでも自己ベストの5位タイに入り、笑顔を見せた。

 「最終日に落としてしまったのは悔しいですが、北海道で初めてのベスト10入りはとても思い出になります。毎日楽しくプレーしていて、ボギーを叩いても落ち込むことが少なく、楽しく回っていました」と、いい感触で大会を終えた。

 9月の第2回リランキングまで厳しい戦いが続くが、その間に北海道開催の試合は3つある。今大会で深めた自信を生かすには絶好の機会だ。

 不振脱出の足掛かりをつかんだのが尾関彩美悠だ。昨年、『住友生命Vitalityレディス東海クラシック』で優勝したが、今季は開幕から19試合に出場し、3戦目で3位タイとなったものの予選落ちも13回。そんな中、今大会で4位に入ったことは大きかった。

 「すごい自信にはなりました。全体的にショットもアプローチ、パターもそしてマネジメントもよくなってきました」と笑顔がはじける。

 食べ物のおいしい北海道に来て、「10時間ぐらい寝ると調子が良かったので。これまでは8時間だったけど」と眠ることを優先。疲労回復に努めたことも好成績につながり、ツアー2勝目を狙う準備に入った。

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