日本食通のJ・クルーガー、ファンサービスに励む石川遼、新ドラコン王の櫻井勝之『セガサミーカップ』ハイライト

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(左からJ・クルーガー、石川遼、櫻井勝之 写真:JGTO images

◆国内男子プロツアー<長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント2023 6月29日~7月2日 ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道) /7178ヤード・パー72>

北海道での『セガサミーカップ』最終日は、5バーディー、ノーボギーと完ぺきなゴルフを展開した南ア出身のジェイブ・クルーガーが、通算23アンダーでJGTOツアー2勝目を挙げた。3打差の2位には、豪州のアンソニー・クウェイルと片岡尚之が入った。北の大地での4日間。そこで生まれたエピソードをまとめた。

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夫は牛丼、妻はうどん、最強夫婦は日本食通

J・クルーガー夫妻は日本食通 写真:JGTO images

 「(JGTOツアー初Vは)随分前の気がする。僕が知ってる日本語は『スバラシイ』と『センセイ』の2つだけ。センセイとは、私の妻のこと。今日も何回も落ち着いて、と言い聞かせてくれた」と、優勝インタビューでしみじみと語ったのが、キャディーのデニス夫人のサポートを受けて優勝したクルーガー。

 とはいえデニス夫人も内心はドキドキだったそうで、「泣きそうです。今日はとにかく自分も冷静に、と言い聞かせていましたが、後半はとても緊張しました」と優勝インタビューの場で告白した。

 2019年の日韓亜の3ツアー共催「Shinhan Donghae Open」で優勝を飾り、日本ツアーに参戦してはや5年。コロナ禍の日本で苦しい戦いも経験したが、今回の優勝でそれも過去の話になった。

 デニス夫人の好物はうどんで、クルーガーは牛丼に目がないとか。日本の生活を苦にしない最強の夫婦が、日本のツアーでまだまだ優勝を重ねていきそうだ。

24位タイの石川遼は試合後ファンサービスに専念

キャディを務めた妹・葉子さんと笑顔を見せる石川遼 写真:JGTO images

 2014年、2019年と今大会で2勝を挙げている石川遼は、妹の葉子さんをキャディに起用したものの、結局、通算11アンダーの24位タイに終わった。

 だが、ホールアウト後は、地元ダンスチームのパフォーマンスで盛り上がるステージの合間にサプライズで登場し、コースでは主役になれなかった分、「ここで爪痕を残して帰ります」とファンサービスに徹した。

 次戦は、再び北の大地での開催となる『日本プロゴルフ選手権大会』(7月27日~30日、恵庭CC)。

 先々週の『JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2023』では、選手会の幹部としてローピングのアドバイスをし、好評価も得ているが、そろそろプレーヤーとしての活躍で主役の座を務めたいところ。それはファンの願いでもあるはずだ。

飛ばし屋ナンバーワンの称号は櫻井勝之がゲット!

ドラコン王に輝いた櫻井勝之(中央) 写真:JGTO images

 ドラコン王は誰だ。第3ラウンド終了後、飛ばし屋の呼び声高い選手を集めて、ドラコン大会が開催された。

 昨シーズンの飛距離日本一・河本力のほか、杉原大河、蟬川泰果、清水大成と名うての飛ばし屋に加え、注目を集めたのがマンデーから出場権を得てきた櫻井勝之の存在。

 実はこの櫻井、明治大学時代に2010年日本学生、2011年日本アマを制し、同年にはナショナルチームに選出されているだけでなく、日本プロドラコン協会の会員で、ドラコン世界大会にも出場している「ドラコンのプロ」でもあるのだ。

 優勝したのは、その櫻井だった。

 1人3球、フェアウェイ内で争うコンテストで、清水が1球目に345ヤードを出したが、カート道を転がっていたため「参考記録」に。米ツアーでドライビングディスタンス部門で3位に座ったこともある蟬川は312ヤード、現在日本一との呼び声も高い河本は315ヤードどまり。杉原大河は2球目の323ヤードにとどまった。

 一方、櫻井は1球目でいきなり325ヤードをかっ飛ばしトップに座る。「1球目は入れにいって、3球目でマン振りしました」と、ドラコンのプロならではの戦法で若き飛ばし屋たちを抑え込んだ。

 パワーゴルフ全盛のこの時代。世界を制するには、パワーもまた必要になる。このタイトルをきっかけにした櫻井の飛躍にも期待したいところだ。

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