4月10日から約3週間にわたって日本プロゴルフ協会(PGA)が行ってきた「2023PGAティーチングプロアワード」の最終選考が終了。インターネットでの投票結果などを受けて、『「ゴルフ健康塾」〜スイムストレッチの驚きの飛距離効果〜』をテーマに取り上げた松下利則プロが、今年度の最優秀賞に選ばれました。
70歳の誕生日に最優秀賞を受賞!
アマチュアゴルファーを上達に導くエキスパートであるPGAティーチングプロたちが、独自に考案した理論やメソッドを表彰する「PGAティーチングプロアワード」。
予選会を突破した松下プロ、吉澤昌也プロ、坂本博之プロという3人のファイナリストで争われた最終選考では、昨年同様、ファイナリストたちのゴルフ理論動画を見て一番良かった人にネット投票するという方式を採用。総投票数のなかで、最も多くの投票を獲得した松下プロが最優秀賞に輝きました。
最優秀賞を受賞した松下プロは、結果が発表された5月10日が70歳の誕生日という偶然も重なり、「本当に有難いプレゼントになりました。理解ある家族にも恵まれ、今は感謝に尽きます」と、PGAを通して喜びの声を届けてくれました。
68歳でティーチングプロ資格を取得!今後の活動にも意欲
今回の『「ゴルフ健康塾」〜スイムストレッチの驚きの飛距離効果〜』は、42年間の体育教師時代に水泳部の顧問を務め、自身も50歳まで競技スイマーとして活躍した経験に基づいたレッスン理論で、ボールを真っすぐ、遠くへ飛ばすために必要な「軸をキープしながら腕を正しく動かすこと」を身に着けるためには、水泳の動きがヒントになると思い、考案したものだそうです。
「とにかく、ゴルフを長いこと楽しんでもらいたい。体が元気であるために、一日でも体づくりに目を向けてもらいたいという想いから生まれたテーマです。この内容を『誰に向けて伝えるか』に取り組んで、プレゼンを磨いてきたつもりです」と、テーマに対する思いを明かしてくれました。
そんな松下プロのスイムストレッチ理論について、PGAの長崎誠資格認証部委員長は、「水泳選手としての経験から、水泳のストロークとゴルフスイングとの動きに共通点を見いだした面白い着眼点で、水泳とゴルフは年齢別行動率(週に一度のプレー)の70代で高い割合を示す種目でもあります。体操として練習(動き)の一部に組み入れて高齢者の飛距離アップに繋げるという発想は興味深い内容で、高齢者だけでなく、飛距離に憧れるゴルファーすべてにも当てはまることでしょう」と、高く評価しました。
「50歳のあたりでゴルフ部顧問にかかわったときから、ティーチングプロの道が始まった。4年前に大橋義幸プロに『ティーチングプロを目指してみれば』と薦められて受験を始めましたが、振り返っても毎日が大変でした」と語ってくれたように、高校教師を定年後、68歳の時にプロ資格を取得した異色のティーチングプロでもある松下プロ。
今後のティーチング活動については、「ゴルフ人口減少をなんとかしたいということが(今回の)テーマの原点。勤め先の和幸カントリー倶楽部からは、より磨きをかけて頑張ってほしいと期待をかけていただいていますし、身体の続く限りは1人でも多くのゴルファーを創出したいです」と意欲を見せてくれました。
なお、最優秀賞に輝いた松下プロには、記念のトロフィーと賞金50万円。ファイナリストの吉澤プロ、坂本プロには優秀賞が授与されています。