カートの自走式と電磁誘導式の違いを知ろう!【ゴルフ初心者の疑問に答える】

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写真:Shutterstock

ゴルフ場の乗用カートには自走式タイプと電磁誘導式タイプがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるのですが、電磁誘導式タイプに関して初心者が必ず知っておいたほうがいい基礎知識があります。

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自走式カートは機動性重視、電磁誘導式カートは安全性重視

 ゴルフ場に何度か訪れるようになると、ゴルフ場には自走式タイプの乗用カートと電磁誘導式タイプの乗用カートがあることに気づくと思います。

 自走式カートはプレーヤーまたはキャディーさんがハンドルを握り、アクセルとブレーキを足で操作し、アスファルトで舗装されたカート道路を走行します。

 電磁誘導式カートは車体に搭載されている発進・停止ボタンを押すとカートが電磁誘導線に沿って動きます。発進・停止ボタンをもう一度押すと止まります。カートのタイヤの通り道だけがコンクリートで舗装されています。リモコンが1台に1個ついており、遠隔操作も可能です。

 遠隔操作ができるので電磁誘導式カートのほうが人気なのかと思いきや、ゴルファーの評判がいいのは自走式カートです。なぜならば電磁誘導式カートよりもスピーディーにプレーできるからです。

 電磁誘導式カートはゴルフ場が安全性を考慮し、大きな事故が起こらないように速度が制限されています。せっかちなゴルファーはノロノロ運転に感じ、「もう少しスピードを出してもいいんじゃないの」とイライラします。

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 自走式カートは運転者が自分でスピード調整できるので、スピードに対する不満はありません。また、フェアウェイ乗り入れ走行が可能なのも自走式カートですから、機動力に関しては自走式に軍配が上がります。

 一方で、その機動力がアダとなり、衝突事故や横転事故や転落事故が発生することがあります。死亡事故や手足の切断事故も過去に発生していることから、アップダウンの多いゴルフ場は安全優先で電磁誘導式カートを導入しています。

電磁誘導式カートの通り道の間に止まったボールは絶対に打っちゃダメ

 自走式カートのカート道路や、電磁誘導式カートのコンクリート舗装の上に止まったボールは救済を受けることができます。カート道路の障害から避けられるニヤレストポイントを定め、そこからピンに近づかない1クラブレングス以内にドロップすることができます。

 ニヤレストポイントとは元の球の位置から最も近い地点を指します。1クラブレングスはクラブ1本分の長さという意味です。クラブの種類は何でもいいので、プロゴルフの試合ではドライバーの長さを基準に計測するのが一般的です。

 さて、大事なのはここから先です。ボールが止まった場所が芝生の上で、スタンスがカート道路にかかる場合、プレーヤーは救済を受けることもできますし、救済を受けないという選択をすることもできます。

 救済を受けない理由は、救済を受けることによってグリーンを狙いづらいポジションにドロップしなければならなかったり、ドロップすることによってボールが深いラフに沈んでしまったりすることを避けるためです。

 そのまま打つほうが自分にとって有利だと判断した場合、カート道路にスタンスがかかった状態でショットしてもまったく問題ありません。

 ただし、電磁誘導式カートの通り道の間に生えている芝生の上のボールは絶対に打ってはいけません。なぜならば、そこには電磁誘導線が埋設されているからです。アイアンでターフを取るようなショットを打つと電磁誘導線が切れる可能性があります。

 電磁誘導式カートを導入しているゴルフ場は必ずローカルルールでこのエリアをプレー禁止区域に定めています。しかしながらローカルルールの存在を知らないゴルファーが電磁誘導線の上のボールを打ち、電磁誘導線が切れるトラブルが全国のゴルフ場で発生しています。

 電磁誘導線が切れてしまうと、切れた場所を捜索し、つなぎ合わせるまで復旧にお金と時間がかかります。電磁誘導式カートの通り道の間に止まったボールは、必ず救済を受けなければならないことは覚えておいてほしいです。

文/保井友秀

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