◆国内男子プロツアー<東建ホームメイトカップ 2023 3月30日~4月2日 東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県) / 7062ヤード・パー71>
男子国内ツアーが開幕した。初戦は2018年、2019年に2年連続賞金王を獲得している今平周吾が最終日に8アンダーの猛攻を演じ、逆転Vを飾った。女子に遅れること約1か月。ようやく開幕した男子ツアーの4日間を振り返り、気になるニュースをピックアップしてみよう。
「安定」の今平が3度目の賞金王に向け幸先の良いスタート
昨年5月に一般女性と結婚。名前の1字「吾」の読みにちなみ、5月5日、横浜市に婚姻届を提出したことでも話題になったが、その後2週連続の優勝。腸活にも気を遣うようになり顔色も良く、今回は心身ともに安定していることを証明するかのような通算8勝目だった。
「混戦だったので、こういう風にビッグスコアを出さないと優勝できないと思っていたんで実際に出てよかったです」
これからの目標は、自己最多となるシーズン3勝。「次の1勝を早くしたいなという気持ちで戦っていきたいと思います」と言葉に力を込めた。目標を達成できれば、3度目の賞金王もおのずと転がり込んでくる。
星野は自滅の格好で逆転負け
昨年の賞金王・比嘉一貴は今週からマスターズまで2連戦のため開幕戦を欠場。
賞金ランキング2位の星野陸也も、今年のオフは海外で過ごしてから、開幕戦に臨んだ。賞金2位の資格でDPワールドツアー(欧州ツアー)の出場権が得られたため、3試合に出場。初戦の「ラアス・アル=ハイマ選手権」(UAE)では6位に入るなど、すでに仕上がった状態で国内初戦を迎えていた。
その甲斐もあって最終日は最終組。首位タイでスタートすると前半のアウトで快調にスコアを3つ伸ばし、通算17アンダーの単独首位でサンデーバックナインへ折り返した。
11番でもチップインバーディーを奪い、一気に突っ走るかと思われたが、12番のパー5でバーディーを取り逃がすと、13番では3パット。このボギーで急ブレーキがかかってしまった。あげくに今平の猛追にあい、67で回るも2打差の2位。悔しい逆転負けに「また負けた~」と悔やむことしきりだった。
だが発奮材料もある。3週後に控える「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(4月20日~)は日欧共同開催のトーナメント。地元開催で得意とする石岡GCで行われ、昨年は優勝を飾っている。
すでに全英オープンの出場も決まっている星野には、ヨーロピアンツアーのリランキングも控えている。逆転負けで落ち込んでいるヒマはない。
石川遼はパットに苦しむもあくまで前向き
今大会の石川遼はパットに苦戦。
「足の裏で感じるグリーンの硬さと実際の速さが合わず、特に上りが打てども打てども届かない、という感じ」だったという。それでも3大会ぶりに有観客となり大ギャラリーに囲まれてのプレーとなれば気合も入る。
「応援してくださった方のおかげで、すごくいい緊張感でプレーできた。もっとみんなが盛り上がれるようなプレーができるように頑張っていきたい」ときっぱり。
「これだけパットのタッチが合わなくても最終日最終組で回れるのは好材料」とポジティブにとらえているだけに、今季初Vは意外に早く訪れるかもしれない。
金谷は最終日失速!6打差8位タイに沈む
おととしの今大会に優勝している金谷拓実は、2月のアジアンツアー「インターナショナルシリーズ オマーン」で海外初制覇を成し遂げての凱旋帰国。
国内初戦は祝福の嵐となり、気分良く迎えた初日は人気選手の石川遼と同組対決となった。その初日は、7バーディー、ボギーなしの64でラウンドし、今平周吾と並んでトップでスタートした。
2打差4位タイで迎えた最終日も、前半3バーディーを奪い猛追したが、サンデーバック9で足踏み。14アンダーの8位に終わり、2年ぶり2度目の大会Vはならなかった。海外で苦労の末、結果を出してきた金谷。今季はさらなる朗報を届けてくれるかもしれない。