◆国内女子プロツアー<アクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKI 2023 3月24日~3月26日 UMKカントリークラブ(宮崎県) / 6565ヤード・パー72>
川﨑春花は涙を流し、比嘉真美子は悔しさの中にも自信を取り戻し、リベンジを誓った。 通算10アンダーで山内日菜子が激戦を制して初優勝した『アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2023』。最終組で優勝争いを繰り広げた2人は、それぞれの形で敗北を受け止め。次へと進む。
「自分を追い込んでました」と涙する川﨑春花
静かに、だが激しく、川﨑が涙を流す。通算9アンダーで、1打差とは言え単独首位からスタートした最終日、ひそかに6つ、スコアを伸ばすことを目標に臨んだ。
だが、思うようなプレーができず、山内に逆転負け。ホールアウトして張りつめていた糸が切れた瞬間、涙があふれた。悔しさに、言葉が出てこず、涙をこらえて、ただ質問にうなずくことしかできない。
「結構、自分を追い込んでました」。そう口にするまで、時間がかかった。優勝という結果よりも、自分の目標を達成することを目指してプレーしていた3日間。だが、この日は6アンダーどころか、1バーディー、2ボギーで1つスコアを落として終わった。結果は3位タイ。その悔しさが、涙となった。
「次も最終組で回ることができたら」
なんとか、気持ちを前向きにする言葉で話を締めくくった。
「自分の力でまた、ツアーのトップ選手としてやっていく」と宣言した比嘉真美子
ツアー5勝の経験を持つ比嘉は、2019年ダイキンオーキッド以来の優勝を狙ったが、2位に終わった。
1打ビハインドで迎えた最終18番で、6メートルが入ればプレーオフ。そんな場面までは来たものの、パーに終わり、山内に初優勝を許した。
「入れるしかない状況。シンプルにそれだけです。入れたかったですね」と、悔しさを見せる。と、同時にこんな言葉も口にする。「今日の自分と天気とコースをうまくマネジメントできたんじゃないかな」。その裏には、33試合中2試合しか予選を通過できなかった絶不調の2022年がある。
「ここ1~2年調子が上がらない中での今日。自分が戦うべきフィールドがここだということがわかったし、自分の力でまた必ず、ツアーのトップ選手としてやっていく」と、力強く誓うことも忘れなかった。
次の得意コースで復活を誓う比嘉
ひどい状態だった2022年があったため、比嘉に不安がなかったわけではない。
「いいプレーをずっとできなかったから、18ホールの中で緊張する場面が来ると、フラッシュバックしちゃうんじゃないか、と思っていたんですけど、ポジティブにできたのは、今日の勝ち負けよりも大きいですね」と、少しだけ笑顔をのぞかせる。
リベンジの機会、4年ぶりのツアー6勝目を、次週にも手にしようという気持ちにあふれている。
2013年に初優勝した『ヤマハレディースオープン葛城』が控えているからだ。
「初優勝した大好きなコース、大好きな大会なので」と、今大会の手応えを引っ提げて、比嘉が復活へののろしを上げた。