ツアー屈指の飛ばし屋・葭葉ルミが本来の飛距離を取り戻し迎える新シーズン【開幕ダッシュで復活を目指す選手たち】

  • URLをコピーしました!
ツアー屈指の飛ばし屋・葭葉ルミ 写真:Getty Images

一時は復調の兆しがありながらも、最終的にシード権を確保できなかった葭葉ルミ。ただ、最近は影を潜めている感があった持ち味の飛距離も戻りつつあるだけに、新シーズンでの完全復活が期待される。

INDEX

「シード復帰」を宣言して臨む2023年シーズン

 「来年は必ずシード復帰します」。昨年のQTを終えてそう宣言したのが、葭葉ルミだ。

 成田美寿々、青木瀬令奈ら実力のある選手が揃い、互いに仲のいい1992年度生まれ(1993年3月12日)の葭葉。メンバーの1人、東浩子の名前から“最強東軍団”と自分たちで名乗る面々の中で、しっかりとツアーに根差す活躍を見せてきた。

 2012年にプロ入りすると、2014年に賞金ランキング40位で初シードを獲得。2016年にはニッポンハムレディスで初優勝。賞金ランキング26位にまでなっている。

 ところが、2020-2021年のロングシーズンに調子を崩し、賞金ランキング67位で6年間維持したシードを手放すことになる。

 2022年は、QT25位から36試合に出場することができたが、残念ながら、この年からシードを決めるメルセデスランキングでは57位。シードには手が届かなかった。

浮き沈みが激しかった1年

 2022年シーズンの序盤は、悪くないスタートだった。

 3戦目のTポイント×ENEOSゴルフトーナメントでは、優勝した堀琴音に1打及ばなかったものの、2位タイに入る。

 ツアー2勝目も視野に入る状況で戦い続けたが、6月頃から結果が出ずに苦しんだ。8試合中7試合予選落ちという時期を経て、8月末のCATレディスでは5位タイと復調の兆しもあったが、その後、再び低迷する。シーズン終盤の10試合中7試合で予選落ちと、苦しい状況のままオフを迎えた。

 「1年を通して浮き沈みが激しかった」と振り返った。苦しい日々が続いたはずだが、それでも葭葉は、落ち着いて自分のゴルフを続けていた。

今シーズンはQT6位で前半戦に参戦 写真:Getty Images

ツアー屈指の飛距離も復活

 武器である飛距離をしっかりと戻したのも、その証拠だ。

 記録に残ってる範囲で、葭葉の平均ドライビングディスタンスは2017年にツアーNo.1となり(260.76ヤード)、翌2018年も258.29ヤードで1位と、指折りの飛ばし屋であることに間違いはない。

 2019年は253ヤードで穴井詩の後塵を拝して2位となったあと、不調に陥った2020-2021年は8位(250.03ヤード)。持ち前の武器がやや陰りを見せたが、2022年はここに復調の兆しが見える。

 穴井にはわずかに及ばず、ツアーNo.2ではあるが、それでも平均255.55ヤード。自分らしいゴルフを貫き通した結果がここに見える。

 ツアー開幕早々の3月12日には30歳の誕生日を迎える。節目のシーズンにシード権を取り戻すだけでなく、2勝目、そしてさらなる飛躍を誓っている。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

LET’S SHARE
  • URLをコピーしました!
INDEX