3月2日に開幕する2023年国内女子ツアー。初戦のダイキンオーキッドレディスからエンジン全開で行く必要があるのが、昨年のQTで前半戦の出場権をつかんだ選手たち。その中でも、これまで女子ツアーの中心で活躍しながら、QT行きを余儀なくされ、今シーズン復活を目指す5人の選手に注目する。1人目は、ツアー4勝を挙げているママさんゴルファーの若林舞衣子だ。
2022年シーズンの反省からつかんだQT1位
昨年12月、QT初日から飛び出して、最後まで1位を守ったのが若林舞衣子(34歳)。2019年に長男、龍之介くんを出産した後、2020年にツアーに復帰し、2021年『GMOインターネット・レディースサマンサタバサグローバルカップ』でツアー4勝目を挙げた実力者だ。
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ところが、2022年は春先に家族で新型コロナウイルスに感染。その影響で3週間、ツアーを離れることを余儀なくされた。ツアーを離れたばかりではない。シーズン中の隔離生活というアスリートにとっては拷問に近い状況だった。
復帰後もなかなか結果が出ないことで「焦ってしまった」と振り返るシーズン。夏場のCATレディスで優勝争いに顔を出したものの、安定した結果が出せずにメルセデスランキング88位でシード落ち。気持ちを切り替えてQTに臨んだ。
シーズン中の反省から、スタートダッシュする作戦が奏功して堂々の1位でつかんだ2023年序盤の出場権。早いうちに結果を出して、楽な気持ちで残りのシーズンを戦うことを考えている。
自分と向き合い新たな気持ちでのぞむ新シーズン
元々、故障のほとんどない選手だったが、2022年は腰を痛めたこともあり、「1年間戦える体づくり」をテーマにオフシーズンを過ごした。
年頭に引いた風邪をこじらせて出遅れるというハプニングもあったが、これを経ていつもより早めの調整をして挑む2023年。年齢を重ねることに自分の身体とじっくり向き合うことを意識しており、ツアー5勝目、そして1年間プレーし続けることを目指しての開幕となる。
奇しくも龍之介くんの誕生日は、師匠であるレジェンド岡本綾子と同じ4月2日。前回が息子の前での初めての勝利だったが、龍之介くんはまだ幼過ぎて、事態がよくわかっていなかった。
近隣のトーナメントは歩いて観戦できるようになり、ママのお仕事が少しわかりかけた今こそ、その目の前で一緒に勝利を祝いたいところ。それが龍之介くんの誕生日前なら、その先のシーズンはさらに上を目指せるはずだ。