大混戦を「面白い感じの展開」と楽しんだ小祝さくらがシーズン2勝目!

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小祝さくらが今季2勝目、通算8勝目をゲット 写真:Getty Images

◆国内女子プロツアー<スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 10月7日~10月9日 東名カントリークラブ(静岡県)6570ヤード・パー72>

大混戦を小祝さくらが制した。
スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント最終日(9日)は、首位の小祝さくらが静かなゴルフを続ける中、西郷真央、大里桃子、菅沼菜々、永井花奈らが猛追。終盤まで激しい戦いが繰り広げられたが、淡々とプレーした小祝が通算12アンダーで優勝。なかなかバーディーが来ない展開の中でも、試合を楽しむ余裕を見せた貫録のシーズン2勝目だった。

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不敵にも小祝さくらは激戦の優勝争いを楽しんだ

大混戦を動じることなく制した小祝は貫禄の笑顔 写真:Getty Images

 単独首位でスタートした最終日。同じ最終組でプレーする上田桃子に3番で早くも並ばれ、5番では菅沼菜々にも並ばれる。

 小祝自身は9番までスコアカード通りのプレー。前の組でも、大里桃子、永井花奈らが追い上げてきていた。焦ってもおかしくない状況だ。それでも「すごい面白い感じの展開だったので」と、動じることはなかった。

 「自分で納得できるゴルフができたらいいなと思っていたので、ダメでもよくても流れのままできたらいいなと思ってやっていました」と、どっしりと構えていた。

 最初のバーディーは10番パー3。7Iのショットを5メートルにつけて沈めたものだった。

 バックナインはさらに混戦模様。西郷真央も加わっての優勝争いは、激戦の様相のまま終盤へと突入した。

終盤の17番バーディーで決着

 勝負が動いたのは、大詰めの17番。

 「これを決めないといけないな」と挑んだ、7メートルのスライスラインをきっちりと沈めて通算12アンダー。頭一つ抜け出した。

 パー5の18番で、2組前の西郷、前の組の永井がいずれもバーディーパットを外し、11アンダーでホールアウトしていた。

 最終組でも、上田は優勝争いから脱落していたが、1打ビハインドながら初優勝を狙う菅沼はしぶとい。18番では小祝、菅沼ともにバーディーチャンスにつけた。

 だが、先に打った菅沼が決められず、パーでホールアウトした小祝の優勝が決まった。

 結果的に、納得いくプレーができたわけではない。それでも手にしたシーズン2勝目。

 「最近はすごく上手に行かないことがあっても、また頑張ればいいかな、とポジティブにとらえられるようになった」というメンタルの変化が、勝利につながった。

 メルセデスランキングも、7位から6位にジワリと上昇。これまで、調子があまりよくなかった秋に勝てたことが、新たな自信につながった。

 誰もが一層気合の入るシーズン終盤に、小祝が強い存在感を放ち始めた。

初優勝はまたしてもお預けの菅沼菜々。西郷真央は予選落ちから復調の2位タイ

菅沼菜々はまたしても初優勝ならず 写真:Getty Images

 またしても初優勝にあと一歩届かなかった菅沼は、それでもいつものように冷静だった。
 
 この日は3つスコアを伸ばして、18番でもバーディーチャンスにつけて、最後まで小祝に迫った。「ちょっとフックかなと思って、ボール1個くらい右に出したんですけど、外れてしまったので結果的にまっすぐだったかなと思います」と、1打差の2位タイ。惜敗に、「大事なところで入れられなかった結果かな」と口にした。

 優勝について尋ねられると、「早く優勝したいんですけど、なるべく上位に常にいられる強い選手になりたいと思います」と、いつもと同じ答え。

 ショートゲームを武器に、26試合中13試合でトップ10に入る安定したプレーで、未勝利ながらメルセデスランキング9位にいる自信もにじませた。初優勝は時間の問題にちがいない。

 シーズン序盤に5勝してツアーを引っ張った西郷も、久々に優勝争いに顔を出した。

 夏場に長期海外遠征をしたこともあり、しばらく静かなプレーが続いていた。先週の日本女子オープンでは、ディフェンディングチャンピオンの勝みなみ、全米女子アマ優勝の馬場咲希と一緒の注目組で予選ラウンドをプレーしながら予選落ち。

 「ゴルフって波があるのが普通だと思っているので、そこをどれだけ早めに修正できるかっていうところだったり、次につなげられることを大事にして試合に臨まないと思っているので」と、今回はしっかり修正をしての優勝争いだった。

 シーズンは残り7試合となったが、「試合数も少ないので、できる限り優勝できるように毎試合全力で頑張りたいな、っていう感じです」と、静かな闘志を見せる。

 メルセデスランキングも2位をキープしており、山下美夢有との終盤戦のタイトル争いに注目が集まる。

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