初優勝にあと一歩の佐藤心結、偉業を逃した古江彩佳、日本でのシーズンを終えたイ・ボミ

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日本での2022年シーズンを終えたイ・ボミ 写真:Getty Images

◆国内女子プロツアー<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 10月20日~10月23日 マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県) 6585ヤード・パー72>

ルーキー佐藤心結が上位を脅かす猛攻を見せ、2週連続連覇に挑んだ古江彩佳は8位で終了。イ・ボミは今季の日本ツアーを終えた。
川﨑春花の優勝で幕を下ろしたNOBUTA GROUPマスターズGC最終日(23日)の、様々なドラマを追った。

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猛攻も1打及ばず初優勝を逃した佐藤心結

惜しくも初優勝を逃した佐藤心結 写真:Getty Images

猛チャージが、優勝争いをより緊張感あるものにした。

 通算7アンダー10位タイで、最終組の3つ前でプレーしていた佐藤。

 申ジエ、古江彩佳の実力者2人とのラウンドは、1番バーディーと幸先のいいスタート。9番までは静かにパーを重ねていったが、10番からの3連続バーディーで波に乗る。

 14番からも3連続バーディーを奪って通算14アンダー。この時点で最終組の川﨑春花と並んで首位に立つ。

 そのまま通算14アンダーでクラブハウスリーダーとしてホールアウト。後続を待つ。15番でバーディーの川崎が15アンダーでホールアウトし、1打及ばず、河本結とともに2位に終わった。

 昨年のスタンレーレディスにアマチュアで出場し、渋野日向子、木村彩子、ペ・ソンウとの4人プレーオフにまで残ったが、渋野に優勝をさらわれて号泣した日から1年余。ルーキーとしてプレーしている今季は、3度目のトップ10入りとなった。

 初優勝はお預けとなったが、実力を示し、シーズン終盤にチャンスを狙う。

古江彩佳は2週連続連覇の記録ならず

古江彩佳は2試合連続連覇の偉業は達成ならず(写真は3日目) 写真:Getty Images

 ツアー史上初の2試合連続大会連覇に挑んだ古江だったが、8位タイに終わった。

 先週の富士通レディースで連覇を飾り、今大会にもディフェンディングチャンピオンとして臨んだ。大会前日にはそれについて尋ねられたが、「知らないです。あんまり意識せずに自分のプレーに集中できたら、と思います」と、ペースを乱すことはなかった。

 5打差10位タイから逆転を狙った最終日も、2バーディー、ノーボギー。スコアを伸ばしきれずに偉業達成はならなかった。

 この日のラウンドを振り返り、「ダメでした」とバッサリ。ショットも今一つ、決められないバーディーパットも多く、追い上げ切れなかった。最終日に伸ばさなければ勝てない米ツアーでの経験が、自らに厳しい言葉になったようだ。

 次の試合は、日米両ツアー共催のTOTOジャパンクラシック(11月3日~6日、滋賀・瀬田GC北)。8月のトラストゴルフ女子スコティッシュオープンに次ぐ、米ツアー2勝目をかけての戦いとなる。

33位タイで今季の日本ツアーを終えたイ・ボミ

イ・ボミの今季の日本ツアーは終了(写真は2日目) 写真:Getty Images

 イ・ボミが、静かに今季の日本ツアーを終えた。

 通算4アンダー33位タイ。所属先である延田グループが主催者の一つである大会で、ホステスとして4日間しっかりプレーした。 

 「前半、ショットがよくてチャンスがもっとあったんですけど、それが入らなくていい流れにならなかったです。ノーボギーが目標だったので(残念なのは)4番のボギーだけですね」と、3バーディー、1ボギーの内容を振り返った。

 昨年は、思うようなプレーができずに賞金ランキング82位。QTにも出場しなかった。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う渡航制限で出場できなかった試合もあったため、救済措置で今季はじめに5試合の出場権が与えられた。これも含めて昨年のシード圏内に入る結果が出せればシードが取れたのだが、かなわなかった。4月のことだ。

 その後は歴代優勝者(日本女子プロゴルフ選手権)の資格で出場を続け、9試合目が今大会だった。前週の富士通レディースでシーズン初のトップ10入り(9位)。手応えを感じながら、今大会に入った。

 2015、16年の賞金女王だが、「私にとって一番大事な大会」というこの大会では残念ながら未勝利。今季最後の日本での戦いを、「3年ぶりに来た」という母と、夫が見守った。

 現在のメルセデスランキングは102位で、シードには手が届かないが、今年もQTを受ける気持ちはない。「来年は今年のように推薦をもらえた試合に出場することになります」と言い切った。

 34歳という年齢や結婚したことなどから、引退説も出るが、「もっと試合が楽しくなる気持ちにならないと。しっかりまた調整して、また来年出た試合で頑張りたいです」と、ファンにはうれしい言葉を残して、2022年の日本ツアーを締めくくった。

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