◆海外女子プロツアー<アムンディ エビアン選手権 7月21日~7月24日 エビアンリゾートGC(フランス) 6523ヤード・パー71>
畑岡奈紗と古江彩佳がメジャーの優勝戦線に踏みとどまった。今季のメジャー第4戦、アムンディ・エビアン選手権の2日目(現地時間22日)に、通算8アンダーの単独首位で臨んだ古江は1つスコアを落とし、畑岡は5つスコアを伸ばして、ともに通算7アンダー。首位のブルック・ヘンダーソン(カナダ)とは7打差ながら11位タイと、残り36ホールで逆転が狙える位置で決勝ラウンドに進んだ。
畑岡奈紗は悲願のメジャー優勝へつながる猛追
アルプスの北斜面に広がるリゾートコースの傾斜がきついコースのポテトチップスのようなグリーンを、畑岡が次々に攻略していく。
初日首位の古江に6打ビハインドの2アンダー、29位からスタートすると、1番で右手前から6メートルを沈めるバーディー発進。続く2番では27メートルの長いチャンスを決めて波に乗る。3番でも右手前1.5メートルを沈めて3連続バーディーだ。
ショットは悪くないのにことごとくカップに嫌われた前日とは対照的に、鮮やかにカップに吸い込まれるパッティング。畑岡の快進撃はまだまだ続く。7番で2メートル、9番では1.2メートル、11番では2メートルと、さらにバーディーを重ねて通算8アンダー。するするとリーダーズボードの一番上まで駆け上がった。
勢いが止まったのは、いれれば単独首位に立つ12番の3メートルが、カップの右側を通り過ぎた時だ。
バーディーチャンスを逃した後は、一転してガマンを強いられる。13番では右のマウンド手前のラフからグリーンの奥にはずしてダブルボギーを叩き、上位からはやや遅れ始めた。
それでもツアー6勝の実力者は、メジャーでの戦い方をよくわかっている。16番で3.5メートルを沈めて通算7アンダーに戻した。18番でも長いパットをきっちり寄せてパーセーブして、11位タイをキープした。
スイス国境近くの避暑地とは思えないほど、気温が上がった午後スタートのヘンダーソンが、前日に続く7アンダーで通算14アンダーと頭一つ抜け出したが、それでもまだ7打差は逆転圏内だ。
「トップとの差を詰めていい位置で最終日が迎えられるようにしたい」と、ムービングサタデーに向けて落ち着いて臨む。
古江彩佳もしぶとく11位タイをキープ
畑岡とは逆に、前日の冴えわたるパッティングが一転して、古江は惜しいチャンスがなかなか決まらない1日を過ごした。
4番でガードバンカーからボギーが先行し、パー5の9番でも3メートルのチャンスが入らない。ガマンを重ね、11番でようやくこの日最初のバーディーが来た。だが、まだまだ試練は続く。
12番で左のラフから打った第2打は、大きな段差のあるグリーンのカップが切られた上の段に届いたかに見えたが、傾斜に負けて戻ってきてしまう。第3打では突っ込みすぎて、3メートルのパーパットが決まらずにボギーにしてしまった。
スーパーショットを見せたのは、183ヤードの14番パー3。ドローボールで50㎝につけるイージーバーディーを奪って見せた。
打ち上げホールの15番パー5では、傾斜の厳しいグリーンに翻弄されるようにボギー。上り3ホールもチャンスを決められず、通算7アンダーと1つスコアを落として2日目を終えた。
「ずっとホントに苦しい展開が続いていました。ショットもいまいち、パットもいまいち」と苦笑した18ホール。だが、首位とはまだ逆転可能な7打差だ。苦しかったこの日も、自分のゴルフを崩さない気持ちの強さはしっかりと持ち続けていた。
週末への対処方もしっかりとわかっている。前日と比較して、「少し自信を持ててない気がして」というショットをしっかりと立て直し、逆転へのノロシを挙げるタイミングを待ち構えている。
西村優菜30位タイ、西郷真央は42位タイで決勝ラウンドへ!
西村優菜、西郷真央の2人も、きっちりと予選を通過した。
前日5アンダー5位タイと悪くない位置からの2日目となった西村は、10番から連続ボギーといきなり苦境に立たされる。すぐに12番、14番のバーディーで取り返したが、16番、18番でボギー。通算3アンダーで前半を終えた。
後半に入ってからは、1バーディー、1ボギー。18ホールで32パットではなかなかスコアがまとまらず、2つスコアを落として通算3アンダーの30位タイに大きく後退してしまった。
西郷は、1アンダーの39位タイから出て、3バーディー、2ボギー。こちらも33パットとグリーンで苦しんだが、前日と同じ1アンダーでホールアウト。通算2アンダーの42位タイで、決勝ラウンドでの巻き返しにかける。