古江彩佳が圧巻のゴルフで4打差を大逆転!全英前哨戦で米ツアー初優勝

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大逆転で米ツアー初優勝を飾った古江彩佳 写真:Getty Images

◆海外女子プロツアー<トラストゴルフ女子スコティッシュオープン 7月28日~7月31日 ダンドナルドリンクス(スコットランド) 6584ヤード・パー72>

全英女子オープンの前哨戦で古江彩佳が優勝した。トラストゴルフ女子スコティッシュオープン最終日、圧巻の10バーディー、ボギーフリーの「62」で、セリーヌ・ブティエ(仏)、リディア・コ(ニュージーランド)を大逆転。ルーキーとして臨んでいる米ツアーでの初めての優勝に自信を深めた。畑岡奈紗は通算15アンダーの5位タイ、笹生優花は通算9アンダーの24位タイでフィニッシュ。渋野日向子は予選で姿を消している。

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怒涛の6連続バーディーで大逆転!!

 バーディーラッシュにも古江は冷静だった。

 6番、7番、8番と次々とバーディーを決めて、9番でも1.5メートルを沈める。10番では4メートル、11番パー3でもピン右50センチにピタリとつけるスーパーショットで6連続バーディーを奪った。

 いつものように笑顔をのぞかせながら、淡々とスコアを伸ばす姿は圧巻だった。

 長袖のシャツに、ウインドブレーカーを羽織ったり、脱いだりを何度も繰り返し、自分の心地よい状態を保っていく。フェアウェーを外したのは、パー3以外の14ホール中1ホールだけ。パーオンできなかったのも、18ホール中、第2打がバンカーにつかまった3番の1度だけという安定したショットと、リズムのいいパットで無敵のプレーを続けた。

 キャディとの息もピッタリで、最終組の4つ前での4打差はあっという間になくなった。

 10番を終えて通算19アンダーとしたブティエは、11番ボギーで18アンダー。すでに6連続バーディーで18アンダーまでスコアを伸ばしていた古江との優勝争いになった。

 ブティエが伸び悩む中、古江の勢いは止まらない。

 終盤に入っても、15番で7メートルのフックラインを鮮やかに沈めると、17番でも6メートルをあっさりと沈めて通算20アンダー。パー5の最終18番では、右上から1.3メートルを決めて、喝采の中、21アンダーでホールアウトした。

 ブティエは、バックナインに入って出入りの激しいゴルフに苦闘して18アンダー止まり。リディア・コも16アンダーで、先に上がった古江の優勝が決まった。

古江の初優勝を支えたキャディのマイク・スコットさんと笑顔でポーズ 写真:Getty Images

「まさかルーキーイヤーに優勝できるとは思っていなかった」

 優勝しても、クールなスタンスは変わらない。

 調子がいいときも、そうでない時も同じように時折、笑顔を見せながら淡々とホールを重ねていくのと同じように、落ち着いて喜びを口にする。

 「いい選手ばかりで4打差あったので(逆転優勝は)難しいと思いました」と、スタート時の気持ちを振り返る。また、バーディーを重ねていく中では、「いつミスするんだろう?っていうのは思いながらラウンドしていました。でもそこはうまく切り替えてショット、パットができました」と、心の中で不安を逆手に取った。その集中力が、ボギーフリー、10バーディーのコースレコード「62」を生み出した。

 冷静に自分のゴルフをする気持ちが、毎試合の取り組み方にも表れていることがわかる言葉もあった。

 「まさかルーキーイヤーに優勝できるとは思ってなかったのでホントにうれしいと思います」。コツコツと、あくまで自分のプレーをすることだけに力を注いだ結果が、優勝とにつながったことがよくわかる。

 次週は、今季最後のメジャーである全英女子オープン(8月4日~7日、スコットランド、ミュアフィールド)が待っている。

 「この優勝が自信につながりました。またしっかり次の試合も頑張りたいです」と、控えめながらメジャーへの意欲もたっぷりとのぞかせた古江。メジャーだけでなく、今後の米ツアーでの戦い方にも大きな期待を抱かせる、ルーキーらしからぬ安定の優勝となった。

「パットが決まれば20アンダーいってもおかしくない」と5位タイの畑岡

 一方、畑岡奈紗も4日間、60台のプレーを続け、いい感触でメジャー前哨戦を終えた。

 古江の1組後で、同じく首位に4打差の11アンダー9位タイからスタート。最初のパー5である3番でバーディーが先行したが、波に乗り切れない。4番パー3で60センチのパーパットを外してボギーを叩いたように、ショットはいいのだがグリーン上が今一つの状態が続く。

 「ビッグスコアは出せなかったけど、パットが決まれば20アンダーいってもおかしくない」と振り返る内容で、6バーディー、2ボギーの4アンダー「68」。通算15アンダーで古江とは6打差の5位タイに終わった。

 今季は、DIOインプラントLAオープンで6勝目を飾り、調子は決して悪くないが、なかなかメジャー優勝には手が届かず、もどかしい思いを味わっている。

 それでも、「ショットは風の打ち分けができている。後はもうグリーン上だけ。(今年)最後のメジャーだし、ミュアフィールドはなかなか女子がプレーできなかったコースなので、いいプレーができたらいいなと思います」と、念願のメジャータイトルに向けて静かな闘志を燃やしている。

 また、笹生優花は10バーディーを奪いながら、ダブルボギー2つのもったいない内容で通算9アンダーの24位タイ。調子をあげつつある状態で、全英女子オープンに臨む。

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