首位から失速の原英莉花、快記録達成の山下美夢有、史上初の偉業に挑戦した岩井千怜

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(左から)山下美夢有、原英莉花、岩井千怜 写真:Getty Images

◆国内女子プロツアー<ニトリレディスゴルフトーナメント 8月25日~8月28日 小樽カントリー倶楽部(北海道) 6655ヤード・パー72>

稲見萌寧の自身初となる大会連覇の裏側では、様々なストーリーが生まれていた。
今週も陰の主役たちにスポットを当てる!

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3日間首位快走からの失速 鬼門の2番に泣いた原英莉花

17番でチップインバーディを決めるもツアー5勝目を逃した原英莉花 写真:Getty Images

 初日から3日目まで首位を走り、久々に注目を浴びた原英莉花だが、最終日は2番のパー4で、前日に続くダブルボギー。このホールが鬼門となり、V争いから脱落してしまった。

 3日目は3Wで左の池に入れ、最終日は奥15メートルから1.5メートルショート。次の下りのパットを6メートルもオーバーしてしまい、これが入らず4パットのダブルボギーを叩いてしまった。

 「(最終日の)2番ホールでは3Wのティーショットがすごく良いところに打てたので、今日はだいじょうぶかなと思ったのですが、まさかの展開で」と、4パットを悔やんだ。

 2日間でダブルボギー2つで通算4オーバーを叩いたのが2番なら、4日間すべてバーディーで4アンダーだったのが17番。この日もグリーン左にこぼしたが、58度から放たれた15ヤードのアプローチが見事チップイン。優勝が絶望的となっていたタイミングとあって、複雑な笑顔を見せた。

 とはいえ、苦しめられていた腰痛が、師匠であるジャンボ尾崎の勧めで訪れた病院での治療により改善。今回の快進撃につなげただけに、復活優勝の日はそう遠くないはずだ。

山下美夢有は惜敗するも快記録を樹立

山下美夢有は8試合連続トップ5入りの快記録 写真:Getty Images

 山下美夢有はこの大会で2週連続の2位に入ったが、出場試合でのトップ5となると、宮里藍サントリーレディスでの優勝から実に8試合連続の快記録。

 今シーズン国内ツアー出場20試合で優勝2回、トップ5入り10回という抜群の安定感は、今年から獲得賞金からポイント制に移行したシード権などの基準となるメルセデスランキングで1位をキープする大きな武器となっている。

 それだけに山下も、「まだ試合もあるので、残りの試合をまずは複数回優勝を目標にやっているので、それを達成できるようにと思っています」と、女王の座奪取に意欲を見せた。

予選落ちした岩井千怜は洋芝対策に課題

3週連続優勝に挑戦も予選落ちした岩井千怜 写真:Getty Images

 初優勝から3週連続優勝という史上初の偉業に挑んだ岩井千怜だが、2日間通算12オーバーで予選落ち。それはやはり、新人ならではの経験不足が大きかった。

 2日目のホールアウト後には、「ここのフェアウエーはすごく難しくて、下が硬くてクラブが入っていかないというか、はじき返されるような場面が結構あって、思うように打てないことがありましたね」とがっくり。

 さらに、「洋芝に対しての対策ができていなかったな、というのは感じています。やはりフェアウエーとラフからの打ち方の引き出しをもう少し増やしたり、あとは今回はグリーン周りのアプローチもミスしてしまったところがあるので、ショットの技術とアプローチの引き出しを増やしていきたい」と、多くの課題を口にした。

 課題が見えれば、あとはそれをクリアすべく努力あるのみ。難所・小樽CCから多くの宿題を持って帰った岩井は、また1歩、成長のステップを上がるはずだ。

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