日本プロゴルフ協会(PGA)が開催している2022PGAティーチングプロアワードで最優秀賞に輝いたのが、A級ティーチングプロの中村英美さん。その中村プロのレッスン動画を、Golf M Channelにて3回シリーズで配信しています。
2022PGAティーチングプロアワードは女性プロが初受賞
東京メトロの中づり広告や駅構内のデジタルサイネージなどで大々的なプロモーションが行われるなど、これまでとは全く異なる雰囲気の中で進んだ2022PGAティーチングプロアワード。
予選会を突破した河邊雄一郎プロ、中村英美プロ、草場翔プロという3人のファイナリストで争われた最終選考では、3人のファイナリストのゴルフ理論動画を見て一番良かった人に投票するという方式を採用。総投票数の約6割を獲得した中村英美プロが最優秀賞に輝きました。
中村プロは、2021年の1月にPGA初の女性ティーチングプロ1期生としてB級資格を取得。今年1月には同期生の深澤愛梨プロとともに最上位のA級資格を取得し、名実ともにPGA女性ティーチングプロの顔として活動してきました。
今回が13回目となるティーチングプロアワードで、女性が出場するのはもちろん初めて。しかし、アワードの予選会を突破し、ファイナリストの3人に選ばれると、「お世話になっていたゴルフ場の方がポスターを作ってくれたり、レッスンをしている生徒の皆さんが周りの人たちに声をかけてくれたりしてくれて」というように、多くのサポーターが出現。 「Youtube動画の再生数がほかのファイナリストより多いのはわかっていましたが、実際の得票数がわからないので、緊張して眠れないときもありました」。周囲の方たちの大きな期待が、時にはプレッシャーになったそうです。
15日の締め切り後、1週間たってPGAの担当者から受賞の知らせが届いたときには、「驚いたというか、実感がわかなかった。取材を受けて、やっと実感がわきました」という中村プロ。本人よりも母親の文子さんのほうが喜んだらしく、「電話口で号泣されて、『ゴルフをしてくれてありがとう』と。プロになりたかった母親の影響でゴルフを始めたけど、選手としては期待に応えられなかったので、いい親孝行ができました」と弾んだ声で教えてくれました。
アワードで発表したスクエア・アシスト・トライアングル(SAT)は、スイング時のクラブフェースの動きを可視化して正しいスイングに導く練習器具ですが、今回の受賞を受けて、「欲しいけどどこで買えるの?」という問い合わせが激増。さらには、商品化についての話が持ち上がっているほど大きな反響が寄せられているとのこと。
そんなうれしい悲鳴のなか、今後の活動について尋ねてみると、「今回、最優秀賞に選ばれたのは、関わってくださった皆さんの応援のおかげです。このSATを『いいね!』と思っていただき、投票してくださった皆さんの手に、商品としていち早く届けたいと思っています。また、ゴルフ業界の発展に貢献できるように、よりよい環境づくりのお手伝いやすそ野を広げる活動ができれば」と思いを話してくれました。
優秀賞を獲得した2人もコメントを発表
一方、優秀賞となった河邊雄一郎プロと草場翔プロも、PGAを通してコメントを発表。
下半身のリードでスイング軌道を修正するという理論を展開した河邊プロは、「今回、最優秀賞は逃しましたが、ゴルフをするみなさんを笑顔にするためにこれからも日々勉強し、ゴルフ界を盛り上げていきたいと思っております」。
また、独自に開発した「素振り棒リバイバー」を使った練習で飛距離アップを手に入れるという理論を披露した草場プロは、「今回頂いた優秀賞に恥じぬように、多くの方に飛距離を届けることができるように、これからも精一杯尽力して参ります。皆さん、素振り棒リバイバーで飛距離を手にしましょう!」と、2人そろって前向きなコメントを届けてくれました。
今回のアワードの結果を受けてPGAの吉村金八会長は、「初めて女性会員が最優秀賞に輝きましたが、これを機に、男性女性の区別なく、ゴルフ界を盛り上げていってほしい。中村プロには期待していますよ」とハッパをかけていました。