インナーフレグランス「飲む芳香」で体温と息をドレスアップする

誰にも読めない密やかな気配

タクシーのドアを開けた瞬間、あるいはエレベーターで隣り合わせた時、むせ返るような強烈な香水の匂いに辟易した経験はないだろうか。どれほど高価なメゾンフレグランスであろうと、空間を支配し、他人に押し付ける香りは洗練とは程遠い。本当に美しい人が纏うのは、押し付ける香りではない。 至近距離でしか解読できない、呼吸や体温に紛れた「密やかな気配」。

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外側を飾るのをやめ、内側に忍ばせる「ラグジー」

最近、私の密やかな日課になっているものがある。 香水を肌に吹きかけるのではなく、小さなカプセルをひと飲みすること。いわゆる「インナーフレグランス」と呼ばれるアプローチ。

私が愛用しているのは、DHC 香るブルガリアンローズカプセル

ドラッグストアでも見かける手軽な存在でありながら、その中身は驚くほどラグジュアリーだ。ブルガリア政府の認定を受けた最高品質の天然ダマスクローズオイルを100%使用しており、一袋の中に生花換算で約850本分ものバラの香気成分が凝縮されている。小指の先ほどの、黄金色に澄んだカプセルを水で飲み込む。ただそれだけの儀式。


約束の1時間前、体内で咲く静かなバラ

飲み込んでからおよそ30分から1時間。 胃の中で消化されたカプセルからオイルが溶け出し、血流を巡って息や汗腺からじわじわと体外へ解き放たれていく。大切な人と会う1時間前にそっと忍ばせておくのが、私の密かなルール。

ふと吐き出した息や、少し体温が上がったときの肌から、ほんのりと甘く深みのあるローズの余韻が漂い始める。 それは「香水を塗った匂い」ではなく、「私という存在そのものがほのかに香っている」ような錯覚を周囲に抱かせる。


秋冬のブーツと密閉空間。女性の「密かな焦り」を消し去る

この真価を特に実感するのが、これから訪れる秋冬のシーズン。

上質なレザーブーツに足を包み込み、丸一日街を歩き回る日。いくらお気に入りのブーツであっても、タイツと革に挟まれた密閉空間には、どうしても女性としての「密かな焦り」がつきまとう。レストランで不意に靴を脱ぐシチュエーションになったとき、市販の消臭スプレーや靴用フレグランスに頼る姿ほど野暮なものはない。

だが、出かける前にこの一粒を飲んでおくだけで、そんな余計な緊張感は一瞬で消え去る。 内側から巡るほのかな香りが、気になる身体のノイズを静かに覆い隠し、どんな瞬間でも自信を持った立ち振る舞いを約束してくれる。


誰も解読できない「気配」を仕込むということ

先日、激しい雨の日にカフェでPCを開いていたとき、向かいに座った知人がふと手を止めて首をかしげた。
「何か良い匂いがする。でも、香水とは全然違う」私は「何もつけてないよ」とだけ答えて、静かにアイスコーヒーを啜った。

何を使っているのかを追及されない、検索もされない。 自分自身の体温や肌質と混ざり合い、その場でしか作れない「解読不能な気配」を仕込む。外側を過剰に飾り立て、記号に依存することに必死な女性たちを横目に、胃の中でひっそりとバラの花弁を咲かせる。 「香りを着る」のをやめて、「香りを食べる」選択。

Written by:MEDIA MAN.

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