日本プロゴルフ協会(PGA)が行っていた「2024PGAティーチングプロアワード」の最終選考が終了しました。インターネットでの投票の結果、最優秀賞は町田祐基プロに決定。記念のトロフィーと賞金100万円が贈られました。
最多得票の町田プロが最優秀賞を獲得
アマチュアのゴルフ上達への強い味方となるPGAティーチングプロたちが、独自に考案したレッスンに関する理論やメソッドの中から特に優れたものに対して表彰する「2024PGAティーチングプロアワード」。今年度の最終選考は、高野逸夫プロ(61歳)、北山雄一郎プロ(45歳)、町田祐基プロ(51歳)の3人で争われました。
今回も昨年同様、ファイナリストたちのゴルフ理論動画を見て、一番良かった人にネット投票してもらう形で最終選考が行われ、『ゴルフパフォーマンスに影響する視覚機能の評価と改善方法について~効き目の依存がアドレスやクラブ位置に与える影響~』をテーマに取り上げた町田プロが最も多くの投票を獲得し、最優秀賞に輝きました。またファイナリストの高野プロ、北山プロには優秀賞が授与されました。
レッスン理論のプレゼンテーションを行う日は、風邪をひいて声が出にくい状態だったという町田プロですが、「最優秀賞をいただけたのは、私の活動を支えてくださった皆さまのおかげです。私が今までゴルフを通じて学んできたことを、広い範囲へ発信する場所を設けて下さったPGAをはじめ、深夜まで投票告知活動に携わってくれた妻や、投票してくださった方、アワードに携わって下さった全ての皆さまに感謝申し上げます」と、PGAを通して喜びの声を届けてくれました。
さらにメリットがある発見をして伝えていきたい
今回、町田プロが発表したのは、視覚機能を改善することでゴルフのパフォーマンスを上げるというレッスン理論。人間の感覚入力のなかで視覚が87%を占めており、利き目に依存してプレーをしていると、アドレスや打ち出し方向に問題が出るため、ビジョントレーニングを行うことで、利き目に頼るのではなく、両眼で見るという両視眼の意識を持つことの重要性を説いたものです。
受賞後のインタビューで、「『視覚』はゴルフだけでなく日常においても重要なもの」と語ってくれた町田プロ。「今回はゴルフのパッティング時やスイングに必要とされる視覚に関する説明でしたが、これからも『視覚』にまつわる『五感』について、どんどん深掘りしていきます」と、レッスン理論の更なる改良に意欲を見せました。
また、今後のティーチング活動について聞くと、「ほかのスポーツとの共通点・関連性を見出して、さらにメリットがある発見をし、伝えていきたい」とコメント。続けて、「自分の状況に満足するよりも、生徒の皆さんが今までと違った新たな境地で満足していただけること、またそれがゴルフにとどまらず、いろいろな分野でやる気や楽しみが増えることを希望しています」と、思いを語ってくれました。
選考にあたったPGAの松尾貴將資格認証部委員長は、「最終審査に残ったファイナリストたちのテーマは、構えと動きの安定(バランス)、そして力強さ(飛距離)について。その中で、眼の機能(利き目)によってアドレス時のボールの見え方、スイング時の動きが変わることに着目し、両眼視することで左右のバランスを整える方法を説いた町田プロが最優秀賞を受賞しました」と総評。優秀賞を受賞した高野プロや北山プロの発表テーマもあわせて、「いずれもPGA基本ゴルフ教本が目指す『バランス良く構え、効率よく飛ばす』というイメージに近い内容だった。今後も研鑽を重ね、益々のご活躍をお祈りします」と締めくくりました。