◆国内女子プロツアー<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 11月24日~11月27日 宮崎カントリークラブ(宮崎県) 6487ヤード・パー72>
猛チャージでプレーオフに持ち込んだ勝みなみだったが、惜しくも山下美夢有に敗れて2位に終わった。
JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ最終日(27日)は、バーディーラッシュで7つスコアを伸ばした勝と、山下が通算15アンダーで並んでプレーオフ。18番で行われたサドンデス1ホール目で敗れた勝だったが、米Qシリーズ前に2位に入って笑顔を見せた。
プレーオフの第2打に賭けた思いとは!?
18番で行われたプレーオフの第2打。残り155ヤードを8番アイアンで打った勝は、その瞬間、苦笑した。
「ああいう右に行くショットがずっと出ていて、プレーオフの2ホール目で修正できたら、違うイメージでアメリカに行けるかと思ったんですけど」と振り返る1打。これが左のカラーに乗っただけでバーディーパットが決まらず、山下の前に敗れた。
「アメリカ」というのは、大会翌日に渡米して挑む、来季の出場権をかけたQシリーズのことだ。
夢の舞台に立つための厳しい戦いを前に自信を深めたかったようだが、残念ながらうまくいかなかった。
米国行きの資金1800万円をしっかり上乗せ
それでも、満足感は十分にある。
「やり切った感メチャメチャあります。最初5打差?あったから1つでも上位で上がりたいと思ってた。追いつくなんて思ってない」と口にしたが、単独2位の賞金1800万円は、今後への大きな糧になるはずだ。
故郷、鹿児島からの大応援団も勝の猛攻を後押しした。勝利を見せることはできなかったが、バーディーラッシュで十分に楽しませたのも、エンターテナーの本領発揮と言えるだろう。
米Qシリーズ挑戦に弾み「自信を持ってアメリカに行ける」
プレーオフの第2打は思うようにいかなかったが、ショットが今一つだった分、逆に自信も深めることができた。「あれだけショットが悪くても、アプローチとパットでここまでできた。自信を持ってアメリカに行ける」という切り替えも勝の強さの1つ。
母・久美さんと2人で渡米して戦う144ホールの長丁場。厳しいサバイバルレースを前に笑顔の1日を送った勝。
今季については、「70点くらい。3勝以上したかったけど2勝しかできなかった。チャンスに勝ち切れなかったのは、自分には何かが足りないということ。アメリカと日本は雰囲気も違うので、そこで何かつかんでこられたら」と、前向きに新たなステージに向かう。