長かったJLPGAツアーの2023年シーズンも、きょう開幕した『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』が最終戦。この大会での注目は、山下美夢有、申ジエ(韓国)、岩井明愛に絞られたメルセデス・ランキングによる年間最優秀選手の争いです。さらに、前週の『大王製紙エリエールレディスオープン』で決着したシード権争いも、まとめてお伝えします。
年間女王争いは山下美夢有、申ジエ、岩井明愛の3つ巴!
メルセデス・ランキングとは、JLPGAツアーや海外メジャー大会での順位をポイントに換算し、年間を通じての総合的な活躍度を表すもので、シーズン終了時に50位以内の選手に翌年のシード権が与えられるとともに、1位の年間最優秀選手には4年間のシード権が与えられます。
そのうち、現時点で年間最優秀選手、いわゆる“年間女王”の候補となっているのが、メルセデス・ランキング1位の山下美夢有(2717.19ポイント)、2位の申ジエ(2660.06ポイント)、3位の岩井明愛(2616.80ポイント)の3人です。
今週のリコーカップはメジャー大会なので、優勝が400ポイント、2位が240ポイント、3位が180ポイントと、通常の試合よりも加算されるポイントが高くなっています。現在、1位から3位までの差は約100ポイントなので3人の誰かが優勝すれば文句なしで決定。3人の結果によって条件は異なりますが、申ジエは単独13位以上、岩井は単独5位以上であれば、年間女王の座を手にする可能性がある状況です。
この大会のディフェンディングチャンピオンで、2年連続の年間女王がかかる山下。韓国とアメリカのツアーで賞金女王、さらには世界ランキング1位にも輝いたことのある申ジエと、ツアー2年目で今や“顔”とも言える岩井ツインズの姉・明愛にとっては、初めてとなるJLPGA年間女王の栄冠ですが、3人ともに狙っているのは間違いありません。
4日間の試合を終えて、最後に笑っているのはどの選手なのか。3人のプレーに注目です。
来季のシード選手も決定!安田祐香が初のシード権獲得
一方、大王製紙エリエールレディスを終えて、来季のJLPGAツアーのシード権が与えられる選手が決定しました。
来季のほぼ全ての試合に出場できるシード権が与えられたのはメルセデス・ランキング50位までと、今年7月の『大東建託・いい部屋ネットレディス』でツアー初優勝を飾った小滝水音(55位)の51人。
このうち、初めてのシード権を獲得したのは、19歳で今季4勝を挙げる大活躍を果たした櫻井心那(5位)や、今季ツアー初優勝はならなかったもののトップ10入り10回の桑木志帆(10位)、ツアールーキーで『日本プロゴルフ選手権』含む2勝を挙げた神谷そら(19位)などの12人。その中で、“プラチナ世代”でプロ入り前には一番の注目を集めていた安田祐香(35位)が、プロ入り3シーズン目で嬉しい初シードを手にしています。。
また、来季の第1回リシャッフルまでの前半戦出場権が与えられる55位までは、51位の堀琴音以下、宮澤美咲(52位)、柏原明日架(53位)、浜崎未来(54位)で決定しました。今季シード選手だった堀は、大王製紙エリエールレディスで9位タイに入り、逆転でのシード入りを狙いましたが、50位の濱田茉優とのわずか「0.35」ポイント差に涙をのみました。