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ティーショットするデービス・ラブ3世(写真は2022年三菱エレクトリッククラシック) 写真:Getty Images

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タイガー・ウッズの言葉でパーシモンを手放したデービス・ラブ3世【舩越園子 ゴルフの泉】

2022.06.23

現在のドライバーのヘッドに使われている金属素材は「チタン」が主流ですが、その昔、クラブのヘッド部分は「パーシモン」、いわゆる柿の木が使われていました。今回は、若き日のタイガー・ウッズの言葉で、長年親しんできたパーシモン製のクラブを手放すことになったデービス・ラブ3世の話です。

パーシモンとは柿の木のこと

 その昔、ゴルフクラブのヘッド部分はパーシモンで作られていました。パーシモンとは、柿の木のことです。

 ちなみに私は、あるときトム・ワトソンに、「パーシモンのことで質問があります」と声をかけたら、ワトソンから「えっ、何?」と聞き返され、何度か「パーシモン」と返してもさっぱり通じなかったことがあります。結局、「パーシモン」の発音とイントネーションが、私たちが日本で言っていた「パーシモン」と違っていたことがわかって、大笑いした思い出があります。

若き日のウッズに「ノーチャンス」と言われたデービス・ラブ

パーシモンのドライバーを使っているデービス・ラブ3世(写真は1996年のマスターズ) 写真:Getty Images

 さて、そのパーシモンは、1990年代に入ると、徐々に金属製のメタルウッドに取って代わられていきました。アメリカツアーで最後までパーシモン製のドライバーを握り続けていたのは、当時のビッグスター、デービス・ラブ3世でした。

 「僕は柿の木の温かい感触が大好きなんだ」

 そう言って、頑なにパーシモンを愛し続けていたラブは、1996年の秋のラスベガス・インビテーショナルで、プロ転向したばかりのタイガー・ウッズにプレーオフで負けてしまいました。

 まだ20歳で血気盛んだったウッズは、優勝会見でラブと戦って勝利した感想を尋ねられると、「いまどきパーシモンなんか使っていたらノーチャンスだ」と言い放ちました。プロになりたてで初優勝を挙げたばかりの若者から、「ノーチャンス」と言い切られたラブの心は、ずいぶん傷ついたと思います。

 ラブのゴルフバックからパーシモンのクラブが消えたのは、それから間もなくでした。しかし、その翌年の夏、ラブは使い始めたばかりのメタルウッドで全米プロを制し、メジャー初優勝を挙げたのです。

 ウッズのあの一言が、結果的にラブをメジャー優勝へ導いたのかもしれません。そう考えると、いろんなことの積み重ねで塗り替えられる歴史って、本当に面白いなと、つくづく思います。

文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)

タイガー・ウッズの言葉でパーシモンを手放したデービス・ラブ3世【舩越園子 ゴルフの泉】

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