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「メジャータイトル無きグッドプレーヤー」マット・クーチャー【舩越園子 ゴルフの泉】

2022.05.25

ゴルフジャーナリストの舩越園子さんがPGAツアーを中心に長年のゴルフ取材中に見聞きしたこぼれ話を紹介します!今回は、2017年の全英オープンでジョーダン・スピースに逆転負けを喫したマット・クーチャーのお話です。

2017年の全英オープンで逆転負けしたマット・クーチャー

 2017年の全英オープンといえば、ティショットを大きく曲げたジョーダン・スピースが、ゴルフのルールを活用する奇想天外な攻め方を思いつき、コース外の練習場からショットして大ピンチをボギーで抑え、そこから快進撃を開始し、優勝した大会でした。

 チャンピオンになったスピースの側から見れば、大逆転で勝利を奪い取った忘れがたき大会。しかし、大逆転優勝ということは、そこには勝利をさらわれた敗者がいたということ。悔しい敗北を喫したのは、ナイスガイで知られるアメリカ人、マット・クーチャーでした。

メジャータイトル無きグッドプレーヤー

 クーチャーはこれまで何度もメジャー大会で優勝争いに絡み、そのたびにぎりぎりのところで勝利を逃がしてきました。

 「今回こそは」。クーチャー自身、そう確信しながらプレーし、彼の妻や2人の幼い息子たちも父親の優勝を信じていましたが、またしても勝利を奪われてしまったのです。

 そんな展開や結果もさることながら、一番気の毒に感じられたのは、ホールアウト後にクーチャーに走り寄ってきた子どもたちが、幼いながらも父親の敗北を悟り、クーチャーの足に絡みつきながら大泣きしたときです。

逆転負けしたクーチャーに家族が駆け寄る 写真:Getty Images

 クーチャーだって、いやクーチャーこそが、泣き出したかったことでしょう。しかし彼は悔し涙をこらえながら、息子たちに「ダディは負けちゃったけど、一生懸命、がんばったよ」と語りかけていました。あれは辛いな。そう思えて、眺めていた私も、もらい泣きしそうになりました。

 クーチャーは「メジャータイトル無きグッドプレーヤー」と呼ばれています。でも、グッドプレーヤーのグッドは、ゴルフが上手い人という意味のグッドではなく、「いい人」という意味のグッドなのではないだろうか。そんなことを思った全英オープンでした。

文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)

「メジャータイトル無きグッドプレーヤー」マット・クーチャー【舩越園子 ゴルフの泉】

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