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写真:Getty Images

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主催者のあいまいな対応に見せたダスティン・ジョンソンの優しさ【舩越園子 ゴルフの泉】

2022.05.06

ゴルフジャーナリストの舩越園子さんがPGAツアーを中心に長年のゴルフ取材中に見聞きしたこぼれ話を紹介します!今回は、2016年の全米オープンでの大会主催者のあいまいな対応に見せたダスティン・ジョンソンの優しさについてです。

あいまいな対応に翻弄されたダスティン・ジョンソン

 2016年の全米オープン最終日。2位からスタートしたダスティン・ジョンソンは首位との差を縮めようと必死でプレーしていました。

 しかし、5番で短いパーパットを打とうと構えたとき、ボールがわずかに動き、ジョンソンは大会主催者である全米ゴルフ協会(USGA)のルール委員を呼んで判断を仰ぎました。「僕が動かしたわけではない」と言ったジョンソンの言葉を受け入れ、ルール委員は「ノーペナルティ」と裁定。ジョンソンはそのままプレーを続行しました。

 しかし、その後、その場面を高画質モニターで再確認したUSGAは、ジョンソンがパターを地面に付けた動作によってボールが動いたと言い出し、優勝争いの真っ只中のジョンソンが12番ティにやってきたとき、「あれはノーペナではなく1ペナになる可能性がある」と本人に告げました。

 とはいえ、USGAは「1ペナだ」と断言はせず「可能性がある」という曖昧な伝え方をしたため、ジョンソンは1ペナに「なる場合」「ならない場合」の二通りを想定しながら優勝争いを続けるという異例の事態に陥ったのです。

ジョンソンの優しさに救われたUSGA

 それでもジョンソンは黙々と戦い続け、2位との差を着々と広げ、1ペナがあっても無くても優勝という状況へ持っていって勝利しました。しかし、USGAに対する批判の嵐が巻き起こり、翌日、USGAは弱腰で曖昧だった態度を詫びる謝罪声明を出しました。するとジョンソンは、こう言ったのです。

 「戦いの場に存在していたのは自分とゴルフコースだけ。その日の終わりに、1ペナは何の意味もなさなくなった」

 ルール委員の裁定や姿勢は、僕のプレーに影響は及ぼさなかったし、結果を左右したわけでもない。

 「もう、気にしなくていいよ」 そんな意味合いを込めたジョンソンのこの言葉にUSGAは救われたはず。ジョンソンの優しさとスポーツマンシップに感心させられた出来事でした。

文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)

主催者のあいまいな対応に見せたダスティン・ジョンソンの優しさ【舩越園子 ゴルフの泉】

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