PO4回の激戦制した大木昌幸が初戴冠!女子は高木亜希子が逆転で3連覇!PGAティーチングプロ選手権

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優勝した高木亜希子(左)と大木昌幸 写真提供:PGA

◆<第25回 PGAティーチングプロ選手権大会/女子選手権大会 新宝塚カントリーカップ2023 10月24日~25日 新宝塚カントリークラブ(兵庫県) 6485ヤード/5880ヤード・パー71>

ゴルフを教えるプロたちの実力ナンバー1を決める『PGAティーチングプロ選手権大会/女子選手権大会 新宝塚カントリーカップ2023』の最終ラウンドが行われた。通算4アンダーでのプレーオフとなった男子は、52歳の大木昌幸が寺澤宜紘を4ホール目で振り切り初優勝。女子は、1打差の2位スタートとなった高木亜希子が逆転。通算6オーバーで、大会3連覇を達成した。

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4度目の正直!大木昌幸が激戦を制し初優勝

 第1ラウンドを終えて、首位から3打差以内に17人がひしめく大混戦となった最終ラウンド。

 この日も順位が目まぐるしく入れ替わる激しい戦いとなったが、5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69で回った寺澤と、2バーディー、1ボギーの70で回った大木の2人が通算4アンダーで並び、決着はプレーオフに持ち込まれた。

 18番パー4で行われたプレーオフ。日没時間が迫る中、カップの位置も2回変更された4ホール目で寺澤がボギー。「曲がらなそう。まっすぐでいいや」と開き直ったパーパットがカップに吸い込まれ、大木が念願の初優勝をつかみ取った。

4回目の最終日・最終組のラウンドで初優勝を飾った大木昌幸 写真提供:PGA

 最終ラウンドの最終組で戦うことは今回で4回目。「だいぶ決勝の舞台に立たせてもらっている。そろそろ形にしたい」と試合前から語っていたが、実際に優勝した気持ちを聞くと、「目指してはいたがいつもダメだったから、びっくり、信じられない」と答えてくれた。

プレーオフ4ホールの激戦を戦った寺澤宜紘と握手でたたえあう 写真提供:PGA

 首位タイで迎えたプレーオフ前の最終18番ホールでは、ティーショットをレッドペナルティーエリアに打ち込む大ピンチにも見舞われた。

 1打罰を払った谷越えの3打目。「届くとは思っていたけど、ちょっとカット気味に入って思ったほど飛ばなかった」という4Wでのショットは、グリーンの手前ではねてカップから約2メートルでストップ。

 インターネットでの配信で解説を務めていたPGA資格認証委員会委員長の長﨑誠さんが、「奇跡のショットですね」とうなった起死回生のスーパーショットがパーセーブにつながった。

 「嫁さんから祝福されたら(優勝の)実感がわきそう」と笑顔を見せた52歳。「10年から15年くらい、付き合いの長い人が多い」という生徒さんに優勝報告したいと語った時には、感極まり、少しウルっとする場面も。

優勝賞金100万円のボードを手に笑顔 写真提供:PGA

 今回の優勝で、「予選会にも出ていたし夢だった」という『日本プロゴルフ選手権大会』への挑戦権もつかんだ。仲良しの奥さまやずっと応援してくれた生徒さんたちに雄姿を見せるために、「ちょっとトレーニングしないとまずい」と、最後は満面の笑顔で締めくくった。

「苦しかった」高木亜希子が3連覇の偉業を達成!

3連覇の偉業を達成した高木亜希子 写真提供:PGA

 やはり、“絶対女王”は強かった。

 しかし、大会をネット配信していたスタジオでの優勝者インタビューでこぼした「苦しかったです」という言葉は、高木の本音だったに違いない。

 1打差の2位で迎えた最終日は、「出だしは落ち着いてプレーできた」と言うように7番までパーを重ねたものの、3パットした8番、9番をそれぞれダブルボギーとボギー。首位発進の北添恵理が、前半6ボギーとスコアを崩したこともあり2打差の首位で折り返したが、いい流れではなかった。

 13番でこの日唯一のバーディーを奪い4打差とするも、「自分のミス(15、16番の連続ボギー)で、2打差に追いつかれてからの残り2ホールはつらかった」と振り返った。

 人知れずプッシャーもあったのだろう。優勝した思いを聞かれ、「3連覇を目標に、1年間自分の練習とレッスンを積み重ねてきたので(3連覇を)達成できて嬉しい」と答えた時には、思わず感情があふれた。

 今後について聞かれると、「自分の技術向上とともに、やっぱり多くの方にゴルフを楽しんでもらえるように、シンプルできれいなスイングやコースで生かせる技術を教えているので、またこの1年間頑張りたいと思います」とコメント。再び始まる4連覇に向けた孤高の挑戦に向けても、「頑張ります」と笑顔で決意表明した。

 2年連続で、関西の名門コース『新宝塚カントリークラブ』での開催となったこの大会。去年同様、ティーチングプロたちはツアー並みの速くて固いグリーンに悩まされたが、全体的にスコアが向上し、試合展開も熱いものとなった。今年いい結果を出したもの、悔し涙を飲んだ者、いずれもまた、アマチュアゴルファーの悩みに向き合いながら、来年の大会に向けて自己研鑽に励むに違いない。今から来年の大会が楽しみでたまらない。

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