11月1日から4日まで、今年も日本の女子プロゴルファーの登竜門であるプロテストが行われました。多くのスター選手が生まれている昨今の日本の女子ツアーですが、2022年は双子の岩井明愛と千怜姉妹が話題を集めました。今回は、岩井姉妹がプロテスト中に経験した珍しい現象のお話です。
プロテスト最終日は姉妹揃って同じ組。これも双子ならではの奇跡
2021年のプロテストで大きな注目を集めていた双子の姉妹、岩井明愛と千怜が2人揃って合格を果たしました。
2人は埼玉栄高校を卒業したのち、4月からは同じ埼玉県内にある武蔵丘短期大学に入学。大学生活を送りながらプロテストに挑み、初挑戦にして、見事、難関を突破しました。
最終プロテストは4日間の日程で行なわれ、3日目を終えたとき、どちらも10位で並んだ姉妹は、最終日は同じ組で一緒に回るという運命のようなペアリングになりました。
そして、姉の明愛は堂々3位、妹の千怜は9位タイで合格したのですが、そこに至る過程で、双子の姉妹は不思議なものを目にしたそうです。
幻想的な光景はいいことが起きる予兆だった
「14番のパー5のティショットを打つ前に、ふと見上げた空に、不思議なものが見えたんです。太陽の周りに虹が出ているみたいな感じで、すごくきれいだった。一緒に回っていた小倉彩愛(さえ)さんも一緒に3人でその不思議な太陽と虹を見て、きれいだね、何かいいことが起こりそうだねって言い合いました」
妹の千怜がそう明かすと、姉の明愛がスマホ画面を見せながら、「調べたんですけど、なんか、ハロ現象っていうものらしいです」と教えてくれました。
太陽を取り巻く七色の光の輪は「ハロ現象」という光学現象だそうで、超常現象でも謎でもありません。
でも、プロテストの真っ只中で彼女たちは、ほんの一瞬、クラブを持つ手を止め、空を見上げる余裕があった。
そして、空に展開されていた珍しい現象に気付き、それを「きれいだね」「いいことが起こりそうだね」と感じられる余裕があった。彼女たちの心は合格するための準備が整った状態だった。
だから実際に「いいこと」が起こり、3人とも合格したのではないか。姉妹の話を聞きながら、そう思わずにはいられませんでした。
文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)